「あ!先輩!」
『おー!お疲れ!!』
「もう終わりですか!あ、さてはこれから彼女さんとデートだなー?!!笑」
『ああ、まぁそうだなっ!照笑』
「ああ!!いいですね!リア充はぁ!!笑」
(はっ、、嬉しそうにしちゃって)
『お前も早く彼氏作れよー!!笑笑じゃなー!』
言いながら去っていく先輩。
「うわぁ!!笑笑、、」なんて言いながら
(こっちの気も知らないで、、本当に)
後ろ姿を目で追う
別れればいいのに
なんてことを心の奥底ー、、、、では思いながらも
先輩が幸せならそれで良いやと思う私はかなり優しいやつなんじゃない?となぜかドヤってみたりして
胸がぐっと、苦しくなるのを紛らわせる、、。
辛いね
神様へ
もしもいらっしゃるのなら
僕の願いはひとつだけ。
彼女を返してください。
僕のところに返してください。
どうか、、。
本当にそれだけ。
叶うことのない願いとわかっていても
僕の願いはそれだけだ。
ベランダで夜風を感じて今日も僕は彼女を想う。
こんな晴れた日は!と君がカーテンを開け嬉しそうにこちらを見て訴えている。
『、、ど、、っか、いく?』と僕が聞けば
ぱあああ
「本当⁈やったー!!」
お出かけっ!デートだデートだ!と
ぴょんぴょん跳ねている。
『ふっ(かわいいな笑)』
朝からこんな、元気だな笑
と見てたら
「なにしてるの早く準備しなきゃ!!」
『はい笑』
あそこのカフェの新作も気になるし、暖かくなってきたからブラウスとかほしいしと歯磨きしながらぶつぶつ言ってる君が今日も最高に愛おしい。
天気ありがとう(笑)
君がいなくなって3年が経った。
さすがに普段通りの生活にはなったけど、
君がいないのはやっぱりかなり寂しいんだ。
いまだに病気を恨むし、なんで君なんだと神様も恨む。
普段通りって言ったけど、君を忘れたことなんか一度もないし、君の笑顔を思い出しては僕の気持ちも穏やかになる。
好きで、大好きで
今でもこんなに愛してるんだ。
空を見上げる。
今日は天気が良いよね。
僕は、、なんだかんだ元気にしてるからさ、
君もこの広い空のどこかで笑っていて。
じゃないと、僕は頑張れないからね。
気持ちは穏やか、あたたかくて。
息を大きく吸う。
たまに、、本当にたまにだけど
涙を流すのを許してほしい。
僕はそんなに強くはないんだ。
風が吹いた。あたたかかった。君かな。
君だったらいいな。
僕は花を置いて、手を合わせた。
また来るね。
「、、ぇ?」
『だから、私余命1年だって。
だから別れてほしい。』
「、、、」
僕は言葉にできなかった。
今日プロポーズしようと、、思ってたんだ。君とずっと一緒にいたくて。4年付き合って、、なんなら一緒にいたのはもっと長くて、それぐらい一緒にいてこれからもって、、
え、僕こんな一緒にいたのに気づけなかったの?、
それになんでもっと早く言ってくれなかったんだ?なんでそんな簡単に言えるんだよ
君に怒りさえ出てきて、、
いろいろ言いたいのに、、、
そんなことよりも君がこの世界から、僕の世界、生活から消えるのが悲しくて悲しくて、
吐きそうなほど胸が苦しい、どうすればっ、
すると君が
『ごめんね。手遅れらしくて。発見が遅かった。』
君はいつ自分の余命の話聞いたんだろう、、
僕の前でどれくらい無理して笑ってくれてた?
、、辛いのは君じゃないか。一番辛かったのは君だ。
僕は、、君が好きだ。
「ごめん。」
『え、なんであなたが謝っ、、、
「結婚しよう。」
『え?、、え、なに、言ってるの』
「結婚しようって言った。僕はどうしても君がいい。君じゃないとだめなんだ。」
『っ、、、』
「君の変化に気づけなかったダメダメな僕で本当にごめん。でも、申し訳ないけど君と離れるなんてことはできない。僕は君を愛してるから。」
引き出しから取り出し、
泣いてる君の前に膝をついた。
パカっと開け、君の前に差し出す。
「僕と結婚してください。」
『っ、、だって、でも私っ、、』
「君の気持ちが聞きたい。でもとかじゃなくて」
『、私もあなたを愛してるっ、、、。
で、、っ。ぃ、、いいの?』
「当たり前でしょ、僕は君がいい。」
すると君が僕に抱きついた。
僕も抱きしめた。
2人とも泣きながら抱きしめあって、ぐちゃぐちゃ。
でももう今日はそれでいい。
神様、、、いるなら、、少しでも長く、、長く。
この幸せが長く続くように、続きますように。
僕は僕が君がいい言った時に笑った君の笑顔を忘れることはないだろう。この日も。
この先も。