夢見だいふく

Open App
6/17/2023, 10:26:00 AM

「みらい」             
              さとう  しょうた

        ぼくは大人
     サッカー選手になりたい!
サッカー選手になってゴールを決めまくるんだ!

        ぼくは明日
       友達と遊びたい!
     友達と遊ぶのが一番楽しい!

        ぼくは夕飯
     オムライスが食べたい!
  お母さんが作るオムライスはうちゅう1だ!

        ぼくは今すぐ…
       トイレに行きたい‼

       
         
       「先生トイレ‼」
     
   「…先生はトイレじゃありません。」

6/16/2023, 10:37:05 AM

1年前

1年前彼女は海の水屑となりました。

1周忌僕は彼女が逝った海に訪れた。

黒いネクタイをしめて黒いスーツを着て
赤いバラが9本の花束を持って。

僕はズボンをたくし上げる事もせず
1歩1歩海へ進んだ。

すると誰かに足を掴まれた。

「やっやめてっ…。」

僕の必死の抵抗は水の泡と化して…


僕は浜辺に手を付きへたり込んでしまった。

目先を見るとバラの花束は
僕を置いて先に姿を消して沈んで
            逝ってしまったらしい。

僕は膝に顔を埋めて涙に沈んだ。

「嗚呼僕は唯君と一緒に
         なりたかっただけなのに。」

 答えるのは虚しくも打ち寄せる波だけだった



----------------------------------------------------------------------
説明

「水屑となる」 水死する。

「涙に沈む」  ひどく涙を流す。
        泣き伏す。


9本のバラの意味
「いつもあなたを思っています。」
「いつも一緒にいてください。」





6/15/2023, 11:39:52 AM

好きな本

血管や熱を明け透けにする
          その銀花のように綺麗な肌

風に靡くその柔らかく暗い小夜には
  太陽に照らされて生き得る月華が映し出される

桜に攫われてしまいそうなほどに
華奢で麗しい貴方は流麗で美しい薄日が差す様な
            耽美な世界に生きている


これからも私を甘美なる世界に陶酔させておくれ



----------------------------------------------------------------------
私の好きな作家さん長野まゆみさんが書く
私の好きな作品「左近の桜」をイメージして
                 書きました。



6/14/2023, 11:35:20 AM

あいまいな空

梅雨の雨が降りそうで降らない空が大嫌い

白い雲だけの空は体が軽くて踊りだしちゃいそう

黒い雲だけの空は魔女が世界が滅亡しちゃいそう

今日はお友達と遊ぶ約束があって
晴れ晴れした楽しい気分だったのに

空に灰色の雲で雨が降りそうだからって
約束も楽しい気分も仮雨天中止

あ〜もう!

「白黒はっきりしなさいよ!」

そう空に文句を言いながら
曇った気分で

夜の様に暗い黒いコヒーと
白々開けの様な明るい白いミルクを混ぜた

大好きなカフェオレを飲んだ

6/13/2023, 4:27:16 PM

あじさい  

学校終わり小雨が降っていたので
傘を並べて友達と帰ってたら、

道端に綺麗なあじさいを見つけたの。


「小さなお花が集まってとっても仲良しさん。」


「もしかしたら沢山のお花の中に
君とそっくりなお花の子がいるかもしれないね。」


「きっと隣にはお母さんとお父さんがいるの。」


「その子は好きなお花の子はいるかな。」

彼はその子の声が聞きたくて
そっとあじさいに耳を傾けた。

そうすると小さな小さな声が聞こえてきたの

「私あなたが好きだったの。」




参考にしたあじさいの花言葉
「一家団欒」「移り気」

Next