ぺんぎん

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3/19/2022, 10:40:35 PM

いつも君はなんだか物憂げな表情で私を見つめる。
その視線にわずかに胸の高鳴りを感じた。白い指が絡み付く。
まるで息も出来ないくらい、いっぱいの甘美。
白濁したものが手のひらで躍る。

3/15/2022, 1:40:32 PM

星屑が散る
濃い碧のなかをただひたすらに
それはまるでなにかの喜劇のように

空虚のなか、はらはらとばらけていく  
星屑は音楽を奏で
星屑はキャンバスに描く
何処からか、眩い光が交差している

さらさらと、若い芽に溜まった露玉が滑り落ちるように涙が筋をつくり頬を撫でた
なぜ、こんなに胸が苦しいのか

3/14/2022, 10:37:34 AM

酔いはとっくに醒めた筈なのに、くらくらとした身体の気だるさをまだ感じる。 
ベッドの上でゆっくり圧縮されていくような僅かな不快感と頭痛を紛らわそうとベランダへと足を運ぶ。
明け方。藍色の空が薄紅に飲み込まれていく。鮮やかで毒々しいカクテル色。
うっすら白い息のベールが視界に纏う。紺色の苦い風が吹き抜けると、なぜか身体ごと透かされているような心地だった。そうやってまた、透明になっていた。
藍の空はもうじき薄紅に侵食されていく。
甘くほろ苦いアルコールの味が、鼻を掠めた。

私はまた酒に喰われ、酔いしれているのだ。

3/11/2022, 11:16:43 PM

重い鉛のようなものがどろどろと胃の奥を埋めていく
鉛はどんどん溜まって、もう身動きすら取れないことに気付いた
苦しい、何度吐いても治まらない衝動に似た何か 

好きだから、好きだから、もう二度と会わないと決めた

あと幾つか日が経てば、平穏な日々が戻ってくるんでしょ
思い出のあなたが私を苦しめる
なんで、なんでいつになっても忘れられないんだろ

3/6/2022, 8:38:13 AM

たまには早起きして
たまには薄紅の空をみる
たまには春らしい色のカーディガンを羽織って
あなたと向かう道

花冷え
甘い甘い香りがする
あたたかな日差しがやんわりと街を照らし出している

もうすぐ春だ

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