「冬晴れ」
からからと、落ち葉が宙を舞って。
あったかい日差し、カーテン越しに感じる。
ブラックなんて絶対飲めるはずないから、お砂糖とミルクを入れた
甘いやつを飲むのが日課。
今日、また新しい日が始まる。
今日と言う日に乾杯、なんて冗談混じりにコーヒーを掲げる。
やっぱり甘いのが一番かな。
幸せ。
手に触れられるような幸せ。
言葉では表せない、幸せ。
人それぞれの幸せがある。
幸せは、簡単に壊れてしまうかもしれないけど、
幸せは、心の穴を埋めることもできる。
人がいる限り、幸せは存在し続けるはず。
なにも、知らないままでいること。
それが「幸せ」なのかも。
哲学とかじゃないけれど。
簡単に手にすることができる幸せ。それは本当に幸せ?
一番の「幸せ」とはなんなんだろう。
それも知らないほうが幸せかも。
取り敢えず私は、大切な人の為に生きられたら幸せだ。
「日の出」
午前7時。
柔らかな光。窓からゆっくりと降り注いで、
橙色が美しく揺らめく。めらめらと燃えているよう。
あぁ、今年も見逃してしまったか。
あったかいココアを啜る。起きたばかりのぼんやりとした
朝にはうってつけだ。
真っ赤に腫れた目を擦ってみた、けど。
なにも見えないんだ、嫌なくらい。
あ、やっぱり居ないんだ。
私、なんにも変わっていないね。
簡単に手に入る運命なんかに縋って。
こんな風に新年を迎えるのはもう何回目だろうか。
もう戻らない君の幻灯を探していつまでさまよっているのか。
君が居なくなって、元通りになった日常。なにも変わらない筈なのに
ふとした時、君が淹れてくれたコーヒーの香ばしい香りが欲しくなるのは、
自分と違い早起きな君が日の出を見に連れていってくれたあの海が儚くみえるのは。
日の出みたいに、綺麗で、美しい恋だったら良かったのかな。
数年前にあっさり消えてしまった愛に、今頃溺れてどうすんだよ、馬鹿。
健康第一。
のびのびと生きられたらいいです。