10年後の私から届いた手紙
背景、私様、
今悩んでいるその道をそのまま選んで
この道は決して平らな道ではないけれど…
沢山涙も流すし悔しい思いも沢山するよ、
このまま夜が明けなければいいのに、とさえ
思った日もあった。
でもね、その経験が今の私を作ってくれたんだ
人の痛みが分かるよ、自分が経験したから
何も無駄にはなってないよ…だから
そのままその道を選んで突き進んで。
10年後の私へ…頑張ってくれてありがとう
これから私もそっちへ向かうよ、待ってて未来の私。
バレンタイン
画面越しでしか見た事のない君の顔
イヤフォン越しでしか
聞いたことのない君の声、
会った事もない君に恋してる。
でもね、君には1番に幸せであって欲しくて
君に悲しい事が起こりませんようにと
星に願ったあの夜も君は知るはずもないね…
それでもいつしか君の幸せが私の幸せに変わってた。
そんな君へ沢山の愛を贈るよ、
あっ、そうそう、最後にひとつだけ…
「この愛にお返しはいりません」って……一言、添えとくね。
待ってて
カーテンの隙間から柔らかい風が
吹き込む1番後ろのここの席、
黒板とチョークが重なり合い
外からは笛と共に地面を駆け抜ける砂の音。
黒板に並べられた白い文字は
まるでラブレターのように映り込む。
「ねぇ、先生?」
「待ってて」なんて私言わないよ、
「待ってる」って先生にいつか言わせてみせるから。
伝えたい
君に伝えたい想いは
次から次へと溢れるのに
上手く言葉に出来なくて…
だから心の中で言わせてもらうね
……ふぅ
「今日も君の事が大好きです」
この場所で
桜舞う4月の教室に
優しい風が吹き込んだあの日から
君とは沢山の季節を重ねてきたね。
ごめんね…もう僕はここにはいないけれど
生まれ変わっても必ず君を見つけてみせるよ
だからもう泣かないで
約束しよう、また会えるよ、
セピア色したこの場所で。