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9/19/2022, 6:57:55 AM

小さい頃から、キラキラした景色が好きだった。

長期休みにおばあちゃんちに帰省して、東京に帰るとき。
お父さんが運転する車に乗って、疲れ切って眠ってしまいそうになりながら、高速道路をビュンビュン走って、街が、たくさんの車が、近づいてきたから。

マンションの部屋ひとつひとつの電車とか
道行く人を照らす街灯とか
前を走る車のライトとか
いろんなひかりがキラキラしてて、
よかった。みんな幸せだ。みんな喧嘩しないで平和だ。
って子供の単純さで考えて。

実は辛い人もいて、悲しい人もいて、怒ってる人もいて。
キラキラした電気はお金がかかるし、電力も大変。

"みんな幸せ"は簡単じゃなかった。今の私はそれをよくしっている。

たくさん知識をつけた。たくさん考えてることも増えた。
いろんなものを得たのに、あのときの単純で、でも純粋なこころはもうどこにもないと思う。


夜景

9/17/2022, 12:52:37 PM

いつしかの夢でみた花畑。
色とりどりの花が咲いて
そこには蝶が舞って
そよ風が髪の毛を揺らしていたような気がする。

春の花も夏の草も秋の匂いも冬の雪もあって、
すごく綺麗だったような気がする。

実際にはない景色でも、叶わない場所だとしても僕は。

「いつかしにたえるならあの花畑がいい」


花畑

9/16/2022, 12:56:21 PM

明け方の5時。
ざあざあとした雨の音で目が覚めた。
夏の終わりの雨は朝から夜まで降り続けて、僕の心にも雲をかけるかのようだった。

全てがしっとりとしていて、気持ちの悪さを気にしないようにしながら制服に袖を通す。予備の靴下もしっかり持ってから。家に鍵をかけて、駅まではしっかり降っていたけれど。

学校の最寄りの地下鉄。傘をさす用意をしながら階段を登って地上に出ると。

そこではもう雨はやんで。きらきらした朝だったよ。


空が泣く

9/15/2022, 11:12:43 AM

君の返信は不定期で、すっごく適当で。
私がモヤモヤするのとかもきっと楽しんでるんだろうなって。
そんなの関係ないって受け止めて、楽になれるのが一番いいんだけど。そんなのわかってるけど。

まるで私だけ好きでいるみたいで。不安になるのは変なことかな…それでも待ち続けてしまうの。


君からのLINE

9/14/2022, 10:07:47 AM

筆を一つ。手に持って、水を含ませて。
穂先に化粧をして、すーっと。線を引く。

引いた線ひとつひとつが群れを成して、なにかを構成する。

ひとつひとつ色が違う。

どんなに後から黒く塗りつぶしても。全てが生きていて。

選んだ色が、選択が、感情が、私を構成して離さない。
たくさんの色を持って、私は生きる。


命が燃え尽きるまで

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