君はわたしの名前なんて、覚えてないでしょう?
でも…私は覚えているよ
君の名前…
そう思っていたけど、奇跡的に覚えていたんだね
ありがとう
わたしの名前を覚えてくれていて
ありがとう…
君の視線の先には
いつも、あいつがいた…
だから、僕は勝手に諦めていた
君からその言葉を聞いたときは
天地がひっくり返るみたいにびっくりした
嬉しかったけど、少し悔しかった
だって、君の視線の思いに僕は気付けなかったから…
その視線が、"恋愛"ではなく、"憎い"だったなんて…
私だけ…
私だけが"特別"だって、感じたことはない?
例えば、テストでいい点数だった時…
先生に選ばれた時…
自分が"特別"だつて、感じたことはない?
私だけが"不幸"だって、感じたことはない?
なんで、自分だけって、苛立ったことはない?
自分だけが"不幸"だつて感じたことはない?
でもそれはみんなそれぞれが持っている感情…
みんなそれぞれ頑張っている…
だから、私達も頑張れるんだよ…?
遠い日の記憶…
あの日の記憶も遠い日の記憶に入るのかしら…?
でも、遠くに感じない
つい、昨日のことのよう
遠い日っていつだろう
まだ、短い間しか生きてないから、
分かんないや…
長生きしたら、わかるかな?
あの人が亡くなった、あの日も
遠い日の記憶に入るのかな?
「終わりにしよう…俺は終わらせてくる…」
ねぇ、どうしてそんなに悲しいことが言えるの?
どうして、そんなに真っ直ぐな瞳でいられるの?
わかんない…
私には、わからない
どうして、理不尽な命令を自ら受け入れ
自分の人生を終わられることができるの?
でも、あなたの"終わり"は自分の人生じゃない
この"理不尽な時代"の終わりだ
でも、ダメだよ
この世界のために、あなたが終わることないのに…
ねぇ、なんであなたなの?
なんで、なんで…どうして…?
嫌だ、行かないで、
そんなことしないでも
もう、終わるよ、"この時代の終わり"は…
だから、あなたが行くことなんてない
やめて、嫌だ、やめてよ…
こんなの…
でも、もう決断をしてしまったあなたを
私は止めることはできない
さようなら…