leikenessa

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7/24/2023, 5:37:50 PM

プリクラに「ズッ友」「ニコイチ」と書いて
一緒に映っていた友達は
もはや今の連絡先さえ知らない


ずっと親友でいたかった相手とは
コロナ禍以降、一度も会えていない
年賀状で「今年こそ会おうね」と
定型文を交わすだけ
せっかく渡したいものもあるのに
食事にも誘えずにいる

7/23/2023, 10:30:09 PM

絵がとても上手なおばあさまがいた
息を呑むような色使いで
繊細で美しい花を描く人だった
プライドが高く、接し方に気を遣う人だった

いつからか、おばあさまの描く花の
色数が格段に減った
緑一色でヒマワリやタチアオイを描いていた
性格はすっかり丸くなっていた

7/22/2023, 1:22:54 PM

もしもタイムマシンがあったなら

未来を見に行ってしまうのは怖い
どんな苦難の人生が待っているか
知ってしまうのは恐怖すぎる

過去の後悔は山ほどある
でも過去を変に弄ってしまって
必ずしも未来がいいように変わるとは限らない

強いて言えば
歴代の愛猫をもっと病院に
連れていけば良かった
それだけはやり直したい

ただ、最期を一緒に家で過ごせた
この結果も変わってしまうだろうか

とても悩ましい
タイムマシンなんて無くて良かったかもしれない

7/21/2023, 3:30:39 PM

「今一番ほしいもの」

恋人、お金、才能、賞賛……

いや、一番は自己肯定感だろうか
簡単そうなものなのに

7/20/2023, 11:40:07 AM


「ねえ、そういえば! 私の下の名前、知ってる?」

 僕は、プリント等で見た彼女の名前を思い出した。

「えっ……と、彩さん、だっけ」
「知っててくれたんだ! 嬉しい。でも下の名前にさん付けなんて、なんか変な感じ! 彩でいいよ」
「いや、それはさすがに……」
「それにね、聞いて! 大発見なの。彩っていう漢字ね」

 彼女は、自分が見つけた宝物を人に見せる幼い子供のように、目をきらきらとさせた。その表情は、本当に輝いて見えた。

「音読みするとね、サイになるの。サイだよ、佐井くんの名字とお揃いなの」

 ただ、そんなこと。それだけのことを、こんなにも嬉しそうに話してくれる。その笑顔はあまりにあたたかくて、まるで陽だまりの中にいるようだった。





          自作小説『感情喰い』より

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