愛する、それ故に
出来る事なら、あなたと愛し合いたい…永遠の愛を…
そう希い、あなたを想っている日々を重ねている…
だから、そんなあなたにわたしは、釣り合うのだろうか…そんな事で、あと一歩が踏み出せなく…
誰にも負けないあなたへの想い…あなたとしか思い描けない、わたしの未来…
だからこそ、早くあなたに追いついて、あなたの隣に相応しくなりたい…
静寂の中心で
青白い光の中で、独り自分の影を見つめて…
くっきりと地面に貼り付く影は、昼間の影より、何処か淋しげな…少し脇道を入った公園は、静かで、虫の声もあまり聞こえない…
自分の影なのに、表情一つ掴めない…どんなに話し掛けても、押し黙ったまま…
満月の夜、独り佇む明るくて、静かで、空虚な時間…何時までも、独りぼっちの乾いた砂漠から抜け出せない…
燃える葉
春先には、萌黄色だった山々が、初夏には、万緑となって、真夏は、青葉で、青空と張り合っていた…
それが秋になり、黄色や紅に変わってきた…山の木々も、ぽつりぽつりと、赤色が目立つようになってきた…
もう少しすれば、鮮やかな赤色に染まるだろう…そしてそれは、冷たい北風に吹かれ乍ら、また大地に戻ってゆくのだろう…
moonlight
夜空にぽっかり浮かんでいるお月様…影が出来る程に明るいのに、太陽の様な、派手さは無い…
青白い光は、優しくて、儚げで、何処かよそよそしい…その妖しい、内に秘めたミステリアスな謎を考えていると…
不意に浮かんだきみの俤…儚い瞳が、今も私の心を離さない…そして、掴みどころのない、きみの胸のうち…
月の光は、ひょっとしたら、奇跡の魔法をかけられそうな雰囲気を纏っていそうで…出来る事なら、きみの心の底を覗いてみたい…
今日だけ許して
お願い…今日だけでいいから…一人で過ごさせてほしい…
今は、いや、これから先もずっと、あなたのそばで生きていきたい…
でも、今日だけは、誰とも過ごしたくない…
今日は、アイツの誕生日だから…遠い世界に行ってしまったアイツの…もう、二度と会うことのない、初恋の…
別に、あの頃に戻りたいとか、そういうわけじゃない…今の私があるのは、アイツのおかげだし…ただ、アイツを忘却の彼方になんて渡したくはないから…