またね
久しぶりの再会で、なかなか話は尽きないし、何時までも一緒に居たいって思ってしまう…
あなたは、矢っ張り優しくて、わたしの心を包み込んで、解してくれる…あの頃と変わらない、二人の距離…
本当は、あの頃と同じ想いを、伝えたい…ただの友達じゃ無くて、もっとその先に進みたい…
でも、また言い出せないまま、またねって言ってしまいそう…
泡になりたい
もう、此処にいるのが辛い…出来る事なら、消えてしまいたい…誰の記憶にも残らないように、私の痕跡が、この世の中に残らないように…
子供の頃に遊んだ、シャボン玉みたいに、パッと消えて、存在自体がなかったようになれたら、どんなに良いのか…
きっと、私は、存在したらいけない存在…何かの誤りで、偶然存在しただけのこと…
だから…泡のように、無かった存在になりたい…
ただいま、夏。
今年も、夏が巡ってきた…ギラギラして、熱風に、汗が止まらない…南国育ちだけれど、毎年最高気温の更新が続く夏に身体がついていけなくて…
そして、夏になると、あの頃の時間も戻ってくる…長い黒髪と、スカートを、夏風に靡かせ乍ら笑顔で駆け寄る貴女の俤…
夏の間だけの、2人だけの時間…今年こそは、貴女に伝えたいって、そう毎年決心して夏を迎えるのに…貴女に向き合うと、その決心が何故か融けていく…
そして今、その何度目かの決心を抱いて貴女と…
ぬるい炭酸と無口な君
買った時には、キンキンに冷えていたのに、いつの間にか、飲みかけの炭酸が、ぬるく気も抜けてきた…
そして、段々無口になる君…元々無口な君が、何時もにまして、無口になるのが、少し心配だけれど…
夏の容赦無い陽射しは、炭酸の強さも、無口だけれど強がりな君をも、どんどん弱らせる力を秘めている…
波にさらわれた手紙
波打ち際で、風に煽られて、波に揉まれていく白い便箋…
波の上を漂う姿は、今の自分のように見える…心に秘めた気持ちを、ずっと隠した儘に、ただあなたの周りをウロウロしているだけ…
素直な気持ちを、言葉にしたいのに、いざとなると、何も言えずに、ただ黙り込むだけで…
身を委ねて漂うばかりの自分を変えなきゃいけないって思うのに…