太陽の下で
秋の終わりの陽射しは、夏のそれに比べて、何処か、弱々しい…あのギラギラ感や、力強さも無い…明るさも、何となく透明で、頼り無い…
そんな、透明な光を浴びながら、深呼吸をすると、鼻の奥がひんやり冷たい…微かに感じる陽の温もりと、この冷たさに、冬の知らせを感じる…
セーター
子供の頃は、冬になると、セーターで過ごす事が多かった…緑の横柄や菱形の柄が、お気に入りだった…
そして、あの頃の多くの子供がそうだった様に、袖先は、いつも、鼻水で、テカテカしていた…
友達も、寒くて、頬も掌も真っ赤になりながら、公園を駆け回ったり、押しくら饅頭して、元気に遊んだ…
偶々出てきた、色褪せた写真には、まだ小学校に上がる前に、大好きだった女の子と、2人並んで写る、セーター姿が、懐かしくて、確か、結婚しようねって、叶わなかった約束が、少しだけ、切なく…
落ちていく
気が付くと、いつの間にか落ちていた…
絶対にないと思っていたのに…意地悪なあなたに、惹かれている…喧嘩ばかりしていて、憎まれ口ばかりで大嫌いだと思っていたのに…
知らないうちに、目で追ったり、他の人と親しげに話しているとモヤモヤしたり、会えないとイライラしてしまう…
何で、って思うけれど、日に日に、あなたへの想いに墜ちていく…
夫婦
いつか、屹度出会える筈…今は、何処に居るのか、どんな方なのか、何も判らないけれど…
この世界の何処かに、一緒に人生を歩む、あなたが、屹度、私を探してくれる…私も、早くそんなあなたにめぐり逢いたい…
そして、何時までも、仲良く、どんな時も、二人で、手を携えていたい…あなたを苦しめる、全てのものから、護りたい…
今は、未熟で、頼り無い私だけれど、いつの日か出会える、あなたの為に、強くなりたい…
どうすればいいの?
なんで…
こんなに、あなたを想っているのに…あなたには、届かない…本当は、あなたの側に居て、あなたを支えていたい…
でも、あなたは、遠い存在で、何も出来ない…ただ、遠くから、見つめるだけ…どうすれば…
いつも、堂々巡りの片思い