鳥のように
燕を見ながら、ちょっと羨ましいと思った…
人間のように、国境だの、時間だの、体裁だの…色々な面倒くさい事に縛られずに、ただ、一生懸命生きている…毎日、時間に追われ乍ら、溜まるストレス…人間に生まれたことを、悔んだりするけど…
空を自由に飛べるのは羨ましいけれど、色々な危険と隣合わせの生き方…一体、どっちが幸せなんだろう…
さよならを言う前に
またね…と言う言葉が、喉でつかえている…張り付いて、上手く音にならない…本当は、伝えたいことあるのに、ずっと言えずにいるよ…
ずっと一緒に居たい、って気持ちと、そうならない現実…私だけでは、どうにもならない出来事、でも、どうやってそれを、あの人に伝えたら…
空模様
雲の切れ間から見える青空…雨には成らなさそうな感じだけれど…
昼時の茹だるような暑さは変わらない…汗は、なかなか引かないし、籠もった熱気も変わらない…
時折、雲の切れ間から降り注ぐ陽射しは、夏の気配を残している…
鏡
何時ものように、風呂上がりに、洗面台で、ドライヤーをかける…洗面台の鏡に向かうと…
何故か、あの人の姿が写っていた…儚げな、あの微笑みを浮かべて…時を超えて目の前の鏡に写るあの人…一瞬で、あの頃の色々な記憶が蘇る…思わず、声が出る…
と同時に、目の前の鏡の中には、何時もの自分の姿が写っていた…
いつまでも捨てられないもの
物持ちがいいね…とは、聞こえが良いけれど、ただの物が捨てられないだけの…お祝いに貰ったやつの包装紙や、古い葉書、果ては、これは何?的なものまで…そろそろ収拾がつかなくなるかも…と思うけれど…
でも、どうしても、捨てられない物の一つに、白いピエロの風鈴がある…
遠い昔、後輩から、誕生日に貰った、一度だけのプレゼント…色褪せてきたけれど、今でも、後輩の笑顔も声も、一瞬で蘇るから…