多田野一人

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8/5/2024, 2:57:08 PM

鐘の音
鐘の音といえば、近所のお寺の梵鐘くらい…朝夕に聞いて育ったけれど…今どきは、騒音とかで、聞くことも無い…
時計を持たない子供の頃は、家路への誘いだった…夕陽が彩る西の空を見上げ乍ら、烏を数えたり、一番星を探したりしていた…
友達と、バイバイする寂しさや、家々から流れてくる夕飯の匂い、自分より大きな影法師…そんな何気ない日常と、あの胸に沁みる鐘の音…

8/4/2024, 2:30:15 PM

つまらないことでも
真面目すぎるあなた…広いがら空きの駐車場でも、矢印通りに進むし、草取りも細かいものまで取るし…でも、不器用で、何処かズレていたりする…不器用なのに、真面目で、その不釣り合いが、何となく憎め無いと思う…
つまらない意地を張ったり、面白くも無いギャグで笑わせようとしたり…そんなちぐはぐだけれど、一生懸命な感じに、愛おしいと思う…

8/3/2024, 3:20:42 PM

目が覚めるまでに
久しぶりに、君と出逢えたね…あれから、変わらない姿に、ちょっと複雑だけれど…
勿論、夢なのは判っているよ…最後にあったのは、高校生の時で、目の前の君は、制服姿の儘で…
あの日、君に伝えたくて、言い出せなかった想いを、今、伝えたい…

8/2/2024, 2:43:41 PM

病室
窓から見える、硝子越しの世界は、遠い違う次元の様に思える…
昨日迄、普通に暮らしていた、日常が拡がる、この窓の向こう側、けれど、勿論昨日と今日で大きく変わっているわけではないのに…白いベッドの上で、白い天井と白い壁に囲まれている所為なのか…
昨日迄は、忙しい日々に、嫌気がさしていたのに、静かに過ごすこの部屋の一日が、こんなに辛いなんて…この、非日常的な世界からこの窓の向こうに戻れるのか…

8/1/2024, 3:00:54 PM

明日、もし晴れたなら
空を見上げると、眩しい太陽の陽射しが…
そう、想像してみるけれど、しとしと降る雨は、いつ止むのだろうか…
時々強くなりながら、地面で跳ね上がる雨粒を、目で追いながら、夏の青空を願っている…
晴れ空なら、屹度あなたに…

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