多田野一人

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6/30/2024, 3:03:35 PM

赤い糸
私の小指と、何処かにいる誰かの小指は、赤い糸で繋がっているらしい…運命の人で、二人出逢って、幸せになる…
まだ幼かった頃、高校生が主人公のアニメで見ていた物語…まだまだ恋愛なんてよく判らないのに、毎回ドキドキし乍ら、楽しみにしていた…
其れから、思春期になり、身近な先輩に、ドキドキしたり、同じクラスのひとの仕草にキュンとなったり…でも、あのアニメの様に、特別な誰かとは、なかなか出逢えない…何度も、片想いを繰り返しては、周りのカップルが輝いて見えて、自分だけが取り残されて、惨めに思えた…
そして、今…とずっと一緒にいたいと思える、あの人と出逢えた…今迄とは違う何かを感じる…遠い昔から繋がっている様な、不思議なこの感覚…あの人も、そう感じていて欲しい…

6/29/2024, 2:56:48 PM

入道雲
空高く湧き上がる白雲…
何処迄も続く青海原と、眩しい夏陽が輝やく空…
青と白のコントラストに、火傷しそうな砂浜に、あなたと二人で、足跡をつけて行く…振り返ると、二人の足跡は、波で所々消えている…クネクネ曲がっていたり、よろけて重なったり…去年の夏は、独りぼっちの夏の海だったけど、今年は、素敵なあなたと二人で遊ぶ波打ち際は、迚も楽しくて、永遠に続いて欲しいって、神様にお願いする…私達と、この時間を優しく見守って欲しい、あの夏雲に…

6/28/2024, 1:41:56 PM


梅雨空を見上げると、所々、空高くモクモク伸びる雲が、隠れている…
その向こうには、屹度待っている、夏の青空が見える気がする…晴やかな澄んだ青が、何処迄も続いて、山の向こうに拡がる、海に繋がっている…
そんな事を思い乍ら、降り続く雨に煙る街並み、物憂げな雨音、水溜りに拡がる雨粒の波紋…そんな雨の世界に、一人溶け込み乍ら、次の季節を想っている…

6/27/2024, 2:35:57 PM

ここではないどこか
誰かいませんか…なんて、呟いてみても、返事も何もない…
多分、私と一緒に、同じ時間を過ごてくれるだろう誰かが、私を待っていてくれる筈…その誰かに、早く出逢いたい…それなのに、その誰かは、なかなか、現れてくれなくて…それと共に段々焦ってきてきている…
その誰かは、ここではない違う場所に居るのか…
恋に戀いしているだけかも知れないけれど、屹度何処かに、巡り会うその誰かが、待っていてくれると信じている…

6/26/2024, 3:16:24 PM

君と最後に会った日
あれから、どれくらい経ったのかな…何だか、遠い様な、昨日の様な…
あの日のこと、正直よく覺えていない…あの日の前後の記憶が蘇ら無い…ただ、青空が眩しい事、いつの間にか、大雨になっていて、ずぶ濡れになった事、気が付くと一人でいた事…その間に、細切れな記憶なのか夢なのか判らない断片が、フラッシュバックしているだけ…
そして、君と過ごしていた時間が、本当にあったのか、1人よがりな妄想だったのか、何より、君自身が存在していたのか…忘れたいからそうなったのか、でも、この手のひらには、君の感触や体温が、明瞭残っている…

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