寂しさ
子供の頃から、こんな田舎町出たい…そうずっと思っていた…しかし、就職も地元の企業になったし、実家からの通勤だった…家族も親戚も鬱陶しい、何でも嫌で仕方なかった…自分一人の空間も時間も無くて、友人の一人暮らしが羨ましくて…しかし、とある事情で、地元を離れて暮らす事になり、やっと夢が叶う…と思っていたけれど、時間と共に、あの煩わしい生活に戻りたいと思い始めた…一人の時に、誰かに話掛けてみたくなったり…この何ともいえない物足りなさが…
冬は一緒に
寒いね…時折強く吹く風は、痛いくらいに冷たい…握った手も、段々冷たくなってゆく…吐く息も白くて、眼鏡が曇って何も見えない…冷たく綺麗に光る星も、見上げる余裕も無くて…でも、あなたと一緒に歩く夜道は、寒くても、何か素敵に思える…言葉にしなくても、時々合う視線に、少し暖かいって感じる…寒々しい冬の夜は、あなたと一緒なら…
とりとめもない話
向かい合わせのテーブルで、お茶を飲み乍ら、他愛もない話を…そんな何気ない風景をあなたと飾ってみたい…何時からか、そんな空想をしていた…あなたと出逢って、まだまだ日は浅いけれど…少しづつ、あなたに惹かれていくのを感じる毎日に、ドキドキが止まらない…
風邪
クシュン…ズルズル…昨日から、何となく体調がおかしい…こんな時に、側にあなたが居て欲しい…心の中まで、何処か、寒い感じがする…一人の夜は、切なくて…
雪を待つ
一緒に雪を見よう…そう約束して、初めて来る冬…寒がりなあなたがそう言ってから、冬が待ち遠しくなった…実は同じ寒がりな私は、冬は大嫌いな季節だった…けれど、あなたと出逢って、あの約束をしてから、初めて迎える二人きりのクリスマスは、ホワイトクリスマスに憧れていたから…真っ白な世界で、あなたと二人、一緒に白銀に染まりたい…