見る夢が色付きの
カラーであると
言う人がいた
頭の切れる
お医者さんだった
世の中にはいろいろな人がいる
夢でさえ鮮明なのか

私の見る夢は
白黒で
ぼんやりと
思い出のようなもので
育った家ばかり出てくる

あの夢の続きを見たいと
朝方　思っても
自分の気持ちが入り込んで
ひどくつまらないものになる

朝起きたら
おはようとあいさつ
猫とは会話が続かないので
もう一人としゃべる
「今日はあたたかいね」だったり
「雪降ってるよ」だったり
時には腹を立ててても
あいさつだけはしてきた
毎日　毎日

あいさつは
細い細い糸
続けることに意味がある

これから起こるだろう
未来のさまざまな問題
その解決の鍵はあるのか

その子は
大切な人から
贈り物をもらう
銅でできた頑丈な鍵
それは左のポケットに

自分で拾った鍵は
そこらへんに落ちていた
なんだか良さそうと
磨いてみると
自分にぴったりに
それは右のポケットに

その子は
未来と言う名前なので
これからも鍵を見つけ続ける

空にいる時は
あれほど輝いていたのに
地球に落ちてくると
重い石のかたまり
星のかけら

重いのは
かなりの数の願い事を
抱えこんでいるから

大切な物には
鈴つきのキーホルダーを
付ける事にしている
家の鍵やスマホ
財布や小銭入れ
落とすとりんりん音が鳴る

小さなピンク色の笛
ほんの3センチくらい
高い音が鳴る地震用
どこに付けようか悩んで
スマホのキーホルダーに付けた
いざという時
一番近いのはスマホだ
今や　財布よりスマホなのだ