最近は静かな夜明けが増えてきた。
昔は娘が一日中泣いていて騒がしかったが
最近は落ち着いてきた。
夜明けが静かになるだけで娘の成長を感じてしまう。
嬉しい反面、反抗期が近づいてくるのに怖くなる。
h あなたには 無理できる?
e 腹を割って 理不尽に耐えられる?
a 包み隠さずに すとれすに耐えれる?
r 話ができる家族 るい腺崩壊しない?
t もしくは友達 なかないって誓える?
t あるいは恋人は
o 存在しますか?
h いないとしたら
e あなたはどうするんですか?
a 一人で抱え込みますか?
r 耐え続けられますか?
t 自殺はだめですよ?
永遠の花束はあなたを束縛する。
永遠の花束はあなた以外も束縛する。
そうしてどんどんと肥大化していく。
十分な生け贄が集まったとき
束縛された人々の頭は弾けとび
まるで紅いバラが咲き誇るような花束を象る。
私の恋心がまた顔を出そうとしている。
最近になってやっと心の奥底に押し込めたと思ったのに。
もしも私の恋心が完全に出てきたらどうするの。
もうこれ以上やさしくしないでよ。
私のこと振って他の女と付き合ったくせに。
諦めがついたばっかなのにまたあなたのことを
好きになりそう。
優しいあなたもまた好きになりそうな私も2人とも嫌い。
庭に隠された手紙を昨日やっと見つけた。
親父が死んでから数年経って母親に親父が家のどこかに死ぬ前に俺宛の手紙を隠したと聞いたが探すのに3ヶ月もかかった。
毎晩会社から帰ってきたらずっと探し回っていたが全然見つけられなかった。
だが、昨日ついに親父の手紙を見つけることができた。
親父の事だからタンスとかクローゼットのわかりにくいところに隠してあると思っていたら庭にある石の下を掘ってその穴に箱に入れて埋めていた。
わざわざそこまでするぐらいだから俺に相当見られたくなかったんだろう。
とりあえずそんな事は置いておいて手紙を読んでみるか。
昨日読もうとも思ってたが手紙を見つけたときには日付を跨いでたし風呂にも入りたかったから昨日は読めていない。
手紙を開くと3行ぐらいだけ文章が書いてあった。
文字の少なさにも驚いたがそれ以上に驚いたことがある。
手紙には文字がいろんな色で書かれていた。
赤、青、オレンジ、紫、黄色などたくさんだ。
そして裏にはいろんな色が紙いっぱいに塗られていた。
ピンク、緑、黄色が主張が強く塗られている。
正直裏の色の意味はわからなかった。
手紙を読んではみたものの大して大事なことも書いてなかったので俺は少しがっかりした。
そのことを母に伝えると一冊の本をくれた。
それは親父が初めてとった資格の勉強本らしい。
ところどころに親父の字でメモが書いてあった。
一通り全ページを見てみると082ページだけ変な文章が書いてあった。
そこには赤シートを使えと書いてあった。
普通こういうやつって全ページ赤シートで文字を消して勉強するもんじゃないのか?
書くとしたら1ページ目にそのメッセージは書くべきだろ。
赤シートを使え。
どういう意味だ。
もしかしてあの手紙と何か関係があるのか。
そんなことを考えているとひとつ思い出した。
昔、渋谷駅でZONEというエナジードリンクの広告をみた。
その広告は親父の手紙と同じでカラフルな色を使ったモザイクみたいな感じだった。
これが偶然なのか意図的なのか。
俺は後者だと思い手紙の裏面を赤シートで隠した。
するとカラフルなモザイクは黒い文字になって俺の目に飛び込んできた。
成人おめでとう。
お前の成人姿を見てみたかったな。
成人姿見てみたいけどお前が俺に会いに来るときは
よぼよぼのじじいになってから会いに来いよ。
間違っても成人姿で俺に会いに来るなよ。
それを読み終えた時には俺の視界はぼやけていた。
それにしても親父は伝えるのが遅い。
もう成人式が終わって1ヶ月ぐらいが経とうとしている。
成人式当日に読めるようにしろよバカやろう。