小さな勇気でもその勇気のお陰でこれまでの日常が
変わることもある
どんなことも勇気を出して挑戦してみないと何も変わらない
100回くらい小さな勇気を出してみれば99回は
うまくいかなくても1回はうまくいくかもしれない
未来の事なんか誰も知らないんだから後悔しないように
小さな勇気を積み重ねてみてもいいんじゃないですか
失敗を恐れてたら何も始まりませんよ
「わぁ!」
家を出たら近所の小学生が驚かせてきた。
「トリック・オア・トリート!
お菓子をくれないといたずらしちゃうぞ!」
そーいえば今日はハロウィンだった。
最近はずっと仕事ばかりでそんなことも忘れていた。
急な訪問でお菓子なんかなかったが頑張って探して
そこら辺にあった飴玉をあげておいた。
それにしても今の子の笑顔はとっても眩しかった。
久しぶりの子供の笑顔を見れて少し幸せな気分になれた。
その反面、私も子供がほしいなと思わされた。
でもそれは叶わない望みだと私は知ってる。
私は結構前に不妊症だと医者に伝えられた。
それを彼氏に伝えたらたくさんセックスをしたあとに
捨てられた。
今まではゴムをちゃんとつけてたのに知った後からは
ゴムをつけなくなった。
それをきっかけに私は彼氏と別れた。
私が不妊症でよかったことなんてくそみたいな彼氏と
別れることができたことぐらいだ。
終わらない物語なんかない。
すべての物語には終わりがある。
あなたの人生にも私の人生にも終わりがある。
私は終わらない人生を経験してみたいけど
早く終わる人生を望む人も多い。
自殺者は10代よりも20代、30代と
歳を重ねるごとに多くなる。
残酷な社会を眼前に突きつけられれば突きつけられるほど
人生を早く終わらせたいと思う人が増える。
こんな理不尽な世界で終わらない物語を経験したいなんか
思える人なんかほとんどいない。
優しい嘘なんかない。
嘘自体にいい嘘も悪い嘘も優しい嘘もひどい嘘もない。
嘘は全部悪だ。
優しい嘘はときにその人との関係性を傷つける。
私と昔の親友がそうであったように。
瞳をとじて私の今までを振り返ってみた。
小学生の頃は足も早くてテストも毎回100点だった。
中学校や高校に上がってもテストは毎回5教科で480点以上はとれるくらいには頭がよかった。
大学では経済学について学んだ。
大学を卒業したあとには大手企業に就職した。
すべてが完璧で順調に進んでいた。
だが、ついさっき私の完璧な生活が終わりを
迎えようとし始めた。
私は会社から帰る途中に通り魔に刺された。
胸と腹の2ヵ所を結構深く刺されてしまった。
そのせいで私の人生は終わりへと向かい始めた。
この辺は人通りが少ない。それに加えて今日は雨だ。
最悪な環境が整っている。
もう私の最期は近いだろう。
まだやりたいことがたくさんあった。
とくにやりたかったことは愛してるあの人との
子供を産むこと。
最近3ヶ月も生理が来なかったからたぶん
妊娠してたのだろうがお腹を刺されてしまったし
私ももうじき死ぬからこの子は産んであげられないだろう。
それが一番の心残りだ。