宵桜月



月夜に照らされた
儚く美しき華

風吹かれ舞い散る
哀しげな桜華

私だけに響かせて…

美しく凛と誇るは
鮮やかに煌き

綺麗な程雫堕ちる
一時の夢現華

私だけに包んでは…

鮮やか過ぎる
月は見つめて
優しい光は

宵刻が流れて
魅了する舞は
涙溢れるの

翳す掌　儚くて

何時迄も
何時迄も

離れずに　そっと…

Cramoisi fonce'


漆黒の傷痕
癒える事無く

真紅の血雫
溢れる時記憶

生き続ける訳
探し彷徨う孤独

抗い続けた訳
切り刻まる存在

｢私は誰なの･･･?｣

自暴自棄の世界で
苦しくて 哀しくて

自虐自滅の世界で
淋しくて 愛しくて

還れ無い･･･ もう･･･

抱き締めながら
独り深い眠りで

漆黒と真紅に
包まれ全てを

新しき時を･･･

涙蛍


光の乱反射
闇に映した輝き
何故か愛しく

照らし薄れ
産み出す煌めき
一時の刹那に

｢魅せられた 哀しみ･･･｣

触れては流れ
想いは傷く
止む事の無い歪み

冷たさに鳴き
感じた鼓動
終わりの無い儚さ

夢を視た･･･

願いは遥か遠くへ


私の心は･･･

焉無


時は嗤うは
夢冰現･･･
朽ちるは私

地で這うは
無零現･･･
失くした私


｢傷ミサエ 感ジナク･･･｣


朱く染めた
導きは 望みの対価
堕ちる迄･･･

黒く染める
纏うは 叶わぬ刹那
散りる迄･･･

白く染めて
廻るは 視ない孤虚
融ける迄･･･


｢ソウ･･･ 此処ニハ･･･｣

孤死考



創られしレールの上
只 歩き彷徨い

感覚は麻痺しながら
只 時間は流れ

求める事を拒絶して
只 掌の中踊り


｢自我ヲ壊サレタ･･･｣


嘲嗤う聲は
響き続けて

支配の快楽
否定さてた

｢私ノ存在ノ器ハ･･･｣

抗い事に亡き
意識は薄れて

思考は凍てる
全て身を委ね


此のまま･･･