時々、私は家出をする
早すぎる介護と毒親と睡眠不足の毎日から
解放されたいために
いつまもの鞄一つで飛び出すので
行き先も時間も決めてない
さて、どこへ行こう
晴れてる日は青空を見上げながらぶらぶらと
歩くお腹がすく。自分のご機嫌とりのために
いつもは食べないジャンクフードでガシガシ
食べる 。満足。自分のために使うお金と自由
大人になって良かったと一つだけ思えるコト
店をでてまたぶらぶら歩く
バスに乗ろうか電車か誰かに会おうか
帰りが深夜の時もあれば
現実に戻るために夕方にノロノロ帰る
誰かに会う日もあれば
知らない人混みに紛れる日もある
どこへ行こう
自分だけのために時間とお金を使い
贅沢で悲しい1日
そんな日があるからまた私は現実を生きていけ
そんな日があるから私はまた寿命を延ばせる
物語の始まりは
いつだって悲劇だ
物語の途中は
いつだって激動だ
物語の終わりは
いつだって感激だ
真っ暗な部屋で赤いランプに怯えて
独りで泣いていた一月
いっそ消えたいと頭を抱えた
近くで点滅するスマホの画面に
涙がたまる震える手で押した画面が
白く光る
どこかで遠くの声が響いている
大丈夫だよと光っている
あの時の声がなければ
私はいなかった
今でもあの時のあなたの遠くの声が
私の心の中で光っている
夜の闇に呑み込まれそうな深夜
上手く息ができなくなる
近くからカタカタカタカタと音がする
小さな命が何キロも走る音
小さな足音が小さな幸せな朝を呼ぶ
雨上がりに虹を観た時たった3色だった
7色の虹に期待しすぎてしまったのか
同じ虹を観た君の瞳に3色彩っていた
私の瞳にも3色あるだろうか
合計9色の色した虹は
期待を遥かにこえていた