真っ暗な部屋で赤いランプに怯えて
独りで泣いていた一月
いっそ消えたいと頭を抱えた
近くで点滅するスマホの画面に
涙がたまる震える手で押した画面が
白く光る
どこかで遠くの声が響いている
大丈夫だよと光っている
あの時の声がなければ
私はいなかった
今でもあの時のあなたの遠くの声が
私の心の中で光っている
夜の闇に呑み込まれそうな深夜
上手く息ができなくなる
近くからカタカタカタカタと音がする
小さな命が何キロも走る音
小さな足音が小さな幸せな朝を呼ぶ
雨上がりに虹を観た時たった3色だった
7色の虹に期待しすぎてしまったのか
同じ虹を観た君の瞳に3色彩っていた
私の瞳にも3色あるだろうか
合計9色の色した虹は
期待を遥かにこえていた
どこかで「またねー!」と子供の声がする
やまびこのような「またねー!」が聞こえる
また会う約束の言葉
bye byeは「さようなら」に聞こえる
だから私は何度も「またね」と君に言う
貴方が繋いでくれた手は大きくとて
私には優しすぎる手でした
貴方が離してくれた手は記憶を遺して
私を今も離さないの?