[秋🍁の始まり!!]
カレンダーにはそう書いてあった
友達に立秋の日を教えてもらった時、書いてくれたものだ
私は、日本の秋がとても好きだった
なんでもない日常がほんのちょっと変わる季節だ
赤い山 栗を割る音 教室に舞うトンボとか
それを見るたび、夏の課題を頑張った自分を褒めていた
でも今年は無かった
紅葉も、栗も、トンボも
気づけば寒くなってて
少しだけだけど
世界が自分を追い越した
そんな気がした
大事にしたいこと、
正確に言うと、したかったこと
君が笑った顔なんだ
君が笑うと、なんだか顔が変になる
でも、誰よりもあったかかった
冬場に僕と君が
遭難して、諦めかけたとき
君の笑顔を見たら、がんばって道に戻ろうって
思えたんだ
だけど、その顔を本人はとても気にしていて
今ではもう、
冷たい石像みたいになってる
きっと、本人は自分の雪山で遭難しているんだろう
僕が笑って助けてあげたい
でも、僕の笑顔はとっても冷たいんだ
笑わないでいたほうが、良いのかも
「皆さんの「誇らしさ」ってなんですか?」
道徳の授業中
先生が生徒にこう問う
皆が次々と手をあげ、当てられ、発表する
中には教科書に隠れ、寝ている者もいた
きっと、ずっとこの日常が続いていく
そう確信ができるくらい、平和だった
好きな子が手をあげ、当てられた
「自分の誇らしい事は、、、」
先生の無茶振りに備え、考えていた答えと同じで鳥肌が立つ
心の健康ってものは、誰も確かなもので確認できない
そもそも心があるのかどうかすら分からない
みんなが言う心が作った感情っていうもんは
脳の働きによって作り出された単なるゴミなのかもしれない
だから別に、心何て大事にしなくてもいいって思ってるけど
その心に行動の原動力になってもらった今日くらいは
大事にしてあげようかなって考えてる
君の奏でる音楽は、やっぱり、僕はあんまり好きじゃない
なんだか蚊の羽音みたいな音だから
でも、僕は聞き続ける
君の真剣な顔が、普段からは考えられないような顔だから
そしていつか、
その音が白鳥が飛び立つような音になったときの
君の顔が見たいから