七夕


とんだ織姫と彦星を私のもとに連れてきた、あなたへ

星空


青空に星って見えると思う？桃色の空ってほんとにあると思う？
真っ青な昼空に、星がかがやけばいいのに

赤い糸


「赤い糸が、推しに繋がってますように！」

　SNSの投稿一覧は受験生なのにキラッキラ。その割に有名私大志望ですとか、この時期に〇〇できてないとかありえないとか、私馬鹿なんです〜って偏差値60とか70の模試の写真投稿して、ハッシュタグ、study with meなんて付けてさ。しんどくても私大に逃げたくても許容されない地方の底辺のことなんて、きっと知りやしないんだろう。
　なんにも獲れない私に、せめて、推しからの優しさくらいあったっていいじゃん。あの子はフォローされてるのに、私はなんにもないんだから。眠る寸前の投稿は、翌朝、当然のように消しておいた。笑われたくないから。

あなたがいたから


あなたがいたから生きてこれたんだって気がついたのは、あなたがいなくなって行きにくくなったときなんだね。
二度と連絡がつかなくなっちゃえば未練もないだろうに、ほんとうに、わずかに連絡がついてしまうのが、ほんとうにうまく飲み込みきれなくて。
まだ生きてる？まだわたしと、わたしと話してくれる？あなたと過ごしたときが一番幸せで、楽しくて、あなたとならどんな地獄だって死んでたまるかって立ち直れたの。
ねえ、たとえば、わたしが死んでしまったら。おまえも、そろそろわたしを思い出してくれる？

失恋


本がこの世から消えたら消えたら、わたしも失恋するんでしょうか。