一年後に一緒に居れる可能性は透明に近い。だから約束をする。ゆびきりげんまん、うそついたら、はりせんぼんのーます、ゆびきった。か弱い僕たちは具体的なことに縋らないと生きていけない。とても悲しいね、お互いを信じられないなんてさ。
子供の頃は先入観がなかったから人と接することも苦じゃなかった。けど、いまは先入観しかなくて、あらゆる邪推が頭の中を巡る。嫌われてる嫌われてる嫌われてる、そうやって疑心暗鬼になって心が衰退していく。苦しくてどうにかなりそうでも助けてくれる神様は居ない。あくどい有識者たちが飛び降りる僕のつむじを見下ろしている。僕が泣き喚いて死ぬ瞬間をいまかいまかとほくそ笑んで待っているのだ。
当たり前の日常が崩壊するのはあっという間だ。「もう無理そうかも、ごめんね」その一言ですべてが終わった。粉々になってばらばらになった日常は元には戻らない。できるのは惨めに追い縋って泣くことだけだった。出来損ないの日々でも愛していた。言葉することができなくてごめん。それから言葉にしなければいけないほど、俺にはなにもなかったんだね。もう会わないと思うけど、元気で。次の日常では笑って生きてよ。
水色が好きなのは、あの人の瞳の色だから。もう会えないけど、ずっと忘れない。いつまでも憶えているよ。思い出のすべてが色褪せたって、ずっと抱きしめて離さない。好きだった、とても。
あなたが居たから俺は不幸になった。最初からなんとなくこうなることはわかっていたし、関わるべきじゃなかったんですよ。どうして俺なんかに笑いかけたんですか?最初から陥れようという算段でもあったんですか?俺が死んでも俺の葬式には来ないでください。俺はきっと永遠にあなたを許せないだろうから。魂が抜けたあとだってもう二度とあなたには会いたくない。さよなら。来世でも会わないことを願っています。