風に乗って
今日から高校生です。
本当は電車通学に憧れていたけど、
自宅から近いこともあって、自転車通学になりました。
上り坂もあって多少しんどいところもあるけれど、
桜が咲いている道で、帰りは桜を見ながら下るのが、
とても綺麗で良かったです。
そうそう。
クラスの男の子の中に、すごくかっこいい男の子がいて、その子も同じ自転車通学でした。
颯爽と桜の花びらの中を駆け抜けながら「また、明日」って声をかけられました。
突然のことで驚いたけれど、私も「また、明日」って。
でも私の声届いたかな。
風に乗って、届いていればいいな。
刹那
恋というのは瞬間的に落ちるものだ
とどこかの誰かが言っていたけれど
どうせ私には全く関係ないことだと
思っていたのだけれども
出会った刹那
私はそのことを理解した
生きる意味
生きる意味に特に深い理由はない。
動物はみな、死に向かってただただ生きるだけだ。
生きがいだとか、生きる意味とか、そんなことはどうでもいい。
この世に生を受けたのだから、それを全うする。
それだけなのだ。
だから生きる意味に何も見いだしはしない。
善悪
放課後。
誰もいない廊下。
野球部らしき掛け声が遠くから響く。
図書館で勉強をし、教室に忘れ物があったことを思い出し、取りに戻った時に、それはあった。
鞄の横に、彼がいつも巻いているマフラーが置いてあった。
何を思ったのか、思わず手に取ってしまった。
とはいえども、慌てて突き放すことはしない。
キョロキョロと辺りを見渡す。
遠くで球が飛んでいく音がする。
彼が身に付けているマフラーを少しだけ、自分の首元に巻いてみた。
彼の匂いがする…
これ以上はダメだ。
そう自分に言い聞かせる。
流れ星に願いを
流れ星が流れ終わるまでに3回願いを唱えると、
その願いが叶うらしい。
なんて実際に神様は叶える気なんて更々無いのだろう。
だってほとんど星が流れるところなんて見ないし、
見えたとしてもあっという間に流れ落ちる。
こんなロマンチストのカケラも無い私だけど、
意外と星を見るのは好きだ。
こんな田舎だと星が綺麗に見える。
東京にいた時は、星を見ようともしなかった。
ベランダから星を眺める。
冬だから寒いけれど、このしんしんとした空気が、
とても居心地良かった。
東京は東京で生活は楽しかった。
仕事も好きだった。
でもなんだかんだで疲れた。
細かな理由はたくさんあるけれど、大まかに説明すればそういうことだ。
これから満点の星が見えるこの場所で暮らすのだ。
もし今、ここで流れ星に願いを叶えてもらえるとしたら、
『ゆっくりと』
と唱えたい。