今までの人生は、未来が真っ暗で
これから先も、この大人たちに支配されていくのかと思っていた
だけど、光が現れた
その光は、僕の未来を照らし、僕を明るく、温かく照らしてくれた
僕は、変わった、あの光のおかげで
この人生は、昔の僕とは同じだけど違う、もう一つの僕の物語
…愛言葉って何
なに、カッコつけてんのか知らないけど、あんた、結構イタいよ?
…ちょっ、耳元で好きっていうのやめて?くすぐったいし、恥ずかしいし…
だから!やめてって!なんで耳元で囁くんだよ!
いや、大声で言って欲しいわけでもないけど!
…いやね?嬉しいよ?嬉しくないわけがないじゃん?
ただね?耳元で囁かれると…恥ずかしいっていうか…
ヒャッ!
だから!もう耳元で…もう知らない!
ッ、何!?急に抱きしめて…ごめんって…別に怒ってないし、ただ、少しびっくりしただけで…
…もう、耳元で囁くのやめてくれる?
やめる?やめるって言ったね?信じるからね?
…全くもう…本当に、なんていうかさ…
ひゃぅ!だから!もうやめてって言ったじゃん!
ばか!
…もう、
『私も、好きだよ…』
あぁ!恥ずかしい!もう終わり!
ぴゅう、と北風が吹く
冷えた風が、僕の肌から温もりを奪いとっていく
空を見上げると、冬の色を含み始めた青色が、空に広がっていた
「…衣替えしなきゃ」
道の真ん中で、1人呟いて、足早に家を目指した
始まりはいつも、君が僕の手を引いて
僕に新しい世界を見せてくれた
君が先導して、新しい道を切り拓いて
臆病な、変化を恐れていた僕を、変えてくれた
始まりは、全部君だった
僕がゲームにハマったときも、勉強をするときも、運動をするときも、旅行をするときも、付き合うのも、結婚も、始まりはいつも、君だった
…終わりも、君なんだね
忘れられない、あなたの横顔
忘れられない、あなたの背中
忘れられない、あなたの手のひら
忘れられない、あなたの温もり
声も、香りも、仕草も、写真も、服も
私にとっては、痛くて、辛くて、苦しくて、悲しいもので、
早く忘れてしまいたいのに
忘れられない、忘れてはいけないと、思ってしまう
なんでなの?はやく、私の中からいなくなってよ
「ばか…ッ」