そこの君。
そうだよ。これを読んでる、そこの君だよ。
君、ちょっと疲れた顔してるね。
そんな寂しそうな、疲れてる顔見せて…まったく。
ちょっと、頑張りすぎじゃないの?
え?自分の仕事をやってるだけだから、普通だって?
なぁに言ってんのさ。自分の気持ちを隠すのが上手な君が、顔に出してしまうくらいに疲れてんだろ?
そりゃあ、普通の量の仕事じゃないよな。
ただ、きっと仕事の量を減らしてもらうなんて難しだろうし…助けも、求められないよなぁ…だって、全部「大丈夫」って、言っちゃうだろうし。
はぁ…もう少し、ゆっくりする時間があれば、君も少しは休めるのになぁ…
まぁ、これを読んでる間は、気も抜けてるだろうし、肩の力も抜けてるだろ。
その休みで、少しでも休んどきな。
ま、束の間の休息、ってところだな。
頑張ることもだいじだが、ほどほどにな。
上手くやっていけよ。
たそがれる、と言う言葉がある
物思いに耽るとか、誰かのことを考えて、ぼーっとしているとか、そんな意味があるらしい
でも、正直いって、たそがれてるのか、ただただぼーっとしてるのか、わからない
だから、すぐに「なにたそがれてんの?誰のこと考えてたん?」とか言ってくるの、やめてほしい
まぁ、たそがれてはいるんだけども、それを周りに言ったら、めんどくさいから
あの子は今、幸せなのかなとか
あの子は、後悔していないかなとか
あの子は、なんでいなくなってしまったのかなとか
もう会うことのない君を、今でも想っていて、
それでたそがれてました、なんて、言える訳ないし
「ただ、ぼーっとしてただけだよ。たそがれてなんか、ないよ」
きっと明日も、いい日になる
そんなふうに、言い聞かせる
学校、嫌だな
授業、面倒くさいな
いじめられてるし、いきたくないな
でも、なんとかなるよね
そう言い聞かせて、小学校では、いい日なんて1日もなかった
中学でも、同じ
でも、高校では、いい日がやってきた
君に出会えた
授業も楽しい
友達も優しい
あぁ、いい日になった
ぴゅう、と
今までの暑さが嘘のような、肌寒い風が吹く
秋分の日から、急に秋が感じられるようになってきた
その前までは、本当に秋来る?とか言って、友達と笑い合っていたのに
急に、寒くなって、困るなぁ
衣替え、しなきゃ
ふと、君のことを思う
確か、寒いのが苦手だった、大丈夫かな、とか
寒いの苦手なのに、衣替えが面倒くさいとかいって、最後まで半袖だった、今もまだ半袖なのかな、とか
もう知ることはできない
秋、君を思う
お願いだから
私とあの人の時間を、これ以上奪わないで
あなたが止まれば、私たちの時間は永遠
だから、どうか
あの人が死んでいく時を、もう過ごしたくない
なにもできない私が、あの人の苦しむ姿を見て、泣いているだけの時間なんていらない
どうか、時間よ、止まって