きっと明日も、いい日になる
そんなふうに、言い聞かせる
学校、嫌だな
授業、面倒くさいな
いじめられてるし、いきたくないな
でも、なんとかなるよね
そう言い聞かせて、小学校では、いい日なんて1日もなかった
中学でも、同じ
でも、高校では、いい日がやってきた
君に出会えた
授業も楽しい
友達も優しい
あぁ、いい日になった
ぴゅう、と
今までの暑さが嘘のような、肌寒い風が吹く
秋分の日から、急に秋が感じられるようになってきた
その前までは、本当に秋来る?とか言って、友達と笑い合っていたのに
急に、寒くなって、困るなぁ
衣替え、しなきゃ
ふと、君のことを思う
確か、寒いのが苦手だった、大丈夫かな、とか
寒いの苦手なのに、衣替えが面倒くさいとかいって、最後まで半袖だった、今もまだ半袖なのかな、とか
もう知ることはできない
秋、君を思う
お願いだから
私とあの人の時間を、これ以上奪わないで
あなたが止まれば、私たちの時間は永遠
だから、どうか
あの人が死んでいく時を、もう過ごしたくない
なにもできない私が、あの人の苦しむ姿を見て、泣いているだけの時間なんていらない
どうか、時間よ、止まって
朝のアラームが、私を眠りの海から引き上げる
スマホの画面を見ると、9/12日と表示されている
ベッドから這うように出て、リビングへ
リビングの壁のカレンダーは、一昨年の12月のものだ
そして、12/25日に「デート」という一言が、赤い丸で囲われている
君が12/25日に、僕に別れを告げてから2年
リビングのカレンダーは、一枚もめくれない
喪失感
私の胸の中に、ぽっかりと穴が空いたかのような
何かが、私の普通から欠如しているような
そんな感覚
今まで感じたことのない、初めての感覚
これを、喪失感と言うのだろうか
あなたがいなくなって、私は何もできなくなった
あなたのために頑張った家事も、仕事も、美容も、
全部無駄に思えちゃって
あなたがいなくなったせいで、私は、