イブの夜
今日は、クリスマスイブでした。
「今夜は彼女とクリパやねん」
「今夜は友達とイルミネーション行くんや」
みーんな、自分の楽しそうな予定をみんなに言いふらしている。
そんな中僕は、何にも話すことがない。
友達とどこかに行くわけでもないし、彼女がいるわけでもない。俗にいう、クリぼっちってやつかな。
そのことを馬鹿にするやつだっているし、同情してくるやつだっている。
そんな奴が嫌いだと思いながら、僕は笑っている。
「俺は今年のイブの夜も、クリぼっちだぜ!」
僕のいるグループに、見下すような笑いが巻き起こった。
今回は短めに。あなたに言葉の贈り物を
嫌なことも、辛いこともある毎日。そんな中で必死にもがいて、必死に生きていてくれている。そんな君へ。
今日も生きていてくれて、ありがとう。どうか明日も、必死に生きてください。
ゆずは、漢字で書くと、柚子と書く。
この漢字の、「柚」は、木に由と書いて柚。
木は、森とか林に生えている木だ。
由には、理由とか、物事の関係、あとは通ってきた道や、出所と言う意味もある。
これらから考えると、柚という漢字には、その木の今までの道筋や、ここに生えている理由が込められているのかもしれない。
そして、柚子は、それらの子供。柚子の木の今までの記憶が込められている、親から子供へも引き継いで、柚子の中に込められる。そして、その記憶が種の中に込められて、その子供に引き継がれていく。
そう考えると、ゆずの香りは太陽の香り、なんてよく言われるけど、古くから受け継がれている、暖かい記憶の香りも込められているのかなぁ、なんて思う。
それにしても、いい香り。ほっとする、落ち着く香りだ。
外に出て上を向くと、吸い込まれてしまうような深い青が広がっている。
そこでふと、こう思う。
大空って、どの状態を大空っていうの?
快晴の空。大空かな。
雲もあるけど、晴れてる空。大空。
曇りは?大空‥?
雨、雪。おおぞ…ら?
大空の定義って、なんなんだろう。快晴の空で大空なら、曇ってたって同じ空なんだから大空なんじゃ?
人によってその考え方は違うし、世界で見ても、その違いは曖昧。他の言葉とか、人の行動もそうじゃない?何て思う。
僕や、君、この世界は、曖昧で出来ている。その曖昧を、どう理解して、支え合えるか、そこが大切だと思う。
どこかで鐘がなって らしくない言葉が浮かんで 寒さが心地よくて あれ何で恋なんかしてんだろ
(backnumber クリスマスソング 歌詞の一部)
ベルの音とか、鐘の音とか聞くと、この曲が1番に思い浮かぶ。そして、今は隣にいないあの人のことを思い出す。
こんなに辛くなるのに、何で恋なんてしてんだろ。
こんなに悲しくなるのに、何で忘れないんだろ。
そんな思いがこもったため息を、冬の冷たい風がどこかへと運んでいく。かなり冷たい風で、僕の体はぶるりと震えた。その寒さが、心の傷を撫でて、痛みが走るけれど、なぜか心地よい。
あれ、クリスマスソングの歌詞の通りだな。面白いんだか、悲しいんだか、よくわからないなぁ。
「メリークリスマス、○○。メリークリスマス、1人の僕」
なぜだか、こんな言葉が口から出てきた。独り言なのに、クサイセリフだな、なんて。これも1人で、思ったよ。