窓越しに見えるのは
窓越しに見えるのは君の誰よりも努力している強い姿でした。
今日も私は誰もいない図書館から1人、バスケットを練習しているかっこいい横顔を見つめる。
私が今見つめているのは、川上翔吾(かわかみしょうご)だ。同じ学年の別のクラスの同級生。
隣のクラスでもあんまり目立たないポジションにいる男子だ。でも、誰よりも早く来て、準備して努力している彼を見るのが私の日課だった。
彼を見つめていると、彼以外の部員がやってくる。
でも、彼達はまるで翔吾がいることさえ気づいていないように練習している。
まるで、小学生の女子が好きな男の子を取られたからってみんなで無視するような態度だ。
はぁー、本当にイライラする。
無視して、同じ部員の仲間にですら声をかけない。
翔吾は1番最初に来て何もかも準備してるのに。
お礼の一つもない。見てて呆れる。
「ピピピー、ピピピー」
イライラしながらも練習をしている翔吾を見ているとあらかじめ設定しておいたタイマーがなった。
もう、戻らないといけない時間か。
図書館には時計がないからこうして、タイマーを測っていられる時間を決めているのだ。
もっと見ていたかった。
戻りたくない。
ため息をつき、重たい腰を上げて教室に向かう。
教室に入るとみんなが近くによってくる。
「紗夏ー(さなつ)どこ行ってたの?
毎日この朝の時間にいなくなるよねー?
荷物は置いてどこ行ってんのよー?」
そんなクラスメイトの言葉に笑って返す。
「別に〜、てかさ、昨日のドラマ見た!?
めっちゃ最高じゃない?かっこよすぎてやばすぎー」
図書館に行ってたことは言いたくなくて、言えなくて話を変える。
そしたら何人かの女子がまた集まってきた。
「紗夏見るの早すぎー!もう見たの?」
「見た見た!!私の○○くんへの愛は大きいからね!
今週の○○くんもやばかったよー
見てない人即見るべし!」
そうやって、クラスメイトと長い間話していると5分前のチャイムがなった。
席について、次の授業の準備をしていると
「さすがー、クラスの人気者!やっぱり明るくて喋りやすいからみんなが集まってくんのかな!」
後ろの席の海(かい)が喋りかけてきた。
「何〜、おだてても何も見せてやんないぞー」
どうせまた、宿題忘れて来たんだろうけど。
「そんなこと言うなよー、みんなやってなくて頼れるのお前だけなんだよー、一生のお願い!頼む!!」
仕方ないな。
「もうしょうがないな。はい、ここねー」
そう言って見せてやると、他の男子達も俺も俺も!って言って私のノートを囲む。
はぁー、自分でやってこいよ。
人がやったやつを当然かのように写しやがって!
そんなことを思いながらも見せる私も私だ。
授業まで残り少ない時間を終えて、授業が始まる。
その時の授業はよく生徒にあててくる先生の英語の授業で私も当てられた。
「はいー、ここの問題白石、訳せ。」
だる〜
めんどくさく思いながらも立って答える。
「ここは〜〜〜で〜である。」
訳せと言われたところを迷いなく読む。すると
「おー、完璧だ。」
褒められた。
「まぁ、先生の教え方が良いからですかねー
いつも、ありがとうございます!せんせー?」
笑顔で言うと、先生は褒められて機嫌が良くなったのか
そこからは笑顔で授業をしていた。
ほんと、単純で扱いやすー。
そんなふうに授業を終えると、先生に呼び出された。
「白石ー、ちょっと、このプリント準備室まで運んでくれんかー?ちょうど、係の子が休んでてな。」
めんどくさ。私じゃなくても他の奴らに頼めよ。
そう思ったけど、私は笑顔で言う。
「はーい、先生100円!」
「バカ言えー、そっからそこだー頼むぞー」
そんなふうに先生を冗談言って笑う。
すると、クラスの男子が声をかけてきてくれた。
「紗夏手伝おうかー、1人じゃ大変じゃね?」
おー、ありがたい。じゃあ、少し持ってもらおうかな?
「ありがと、じゃあ、」
お願いっていいかけると、その男子は他の女子から呼ばれた。確か、付き合ってる彼女だったかな?
「ねー、ちょっと来てよー」
さすがに呼ばれてるのに手伝わせるのは気が引ける。
「行ってきていいよー1人でも大丈夫だしー」
そう言うとその男子は申し訳なさそうな顔して、彼女の方へ向かった。
「はぁー、行くか。」
私はノートを抱えて準備室へ急ぐ。
別のクラスのやつから時折絡まれながらも、準備室に着いてノートをおろす。
「はー、めんどくさい。他の奴だって暇そうにしてたじゃん。そいつらに頼めよ、あの単純教師ー。」
愚痴にながらもノートを置いて準備室を出る。
私もそんな言うなら別になんか適当に理由つけて断ればいいのに。
ただ、笑顔でふざけていいですよーなんて、良い子ぶっちゃって。
時々、疲れる。
みんなに笑顔振りまいて、明るくて喋りやすい自分を演じるのは。
だけど、そんな自分からなかなか抜け出せないしょうもない私だ。そんな自分が大っ嫌いだ。
暗い気持ちになりながら図書館へ向かった。
なぜか、無性に今翔吾の姿が見たくなったんだ。
今日も練習やってるかな?
今日も誰1人いない図書館に入っていつもの席に座って彼の姿を見る。今日は練習はないみたいだ。
けど、翔吾は自主練をしていた。
バスケットの基本から初めて、シュートをうっていた。
そんな今日も地道に努力している翔吾の姿を見て少しだけ心が明るくなった。
続く
読んでくれてありがとうございました。
今日からまた、小説書き始めようと思います。
地獄のテストが終わったので!
あぁ、幸せぇー🥹
前まだ、途中の書きかけの小説があったんですけど、それも、そのうち書きたいと思ってます!
じゃあ、暇潰しにでもどーぞー!
赤い糸
「沙耶、誕生日おめでとう。今までよく頑張ったな。」
私は今は小説家になってなるまでが大変だったけど大貴のおかげでどうにか、小説家としてやっていけてる。
本当に感謝だ。
「ありがとう。」
感謝の気持ちを伝えて微笑むと、大貴は急に真剣の顔になった。
「沙耶、俺と結婚してください。
沙耶と一生生きていきたい。
沙耶がどんなに辛くても大変でも、俺だけは味方だし、支える。だから一緒に幸せにならないか?」
嬉しい。
実は私も最近考えてた。
もう付き合って3年だし、もうそろそろ結婚したいなって。辛くて、小説が書けなくなった時も側にいて支えてくれたし、泣いている時はただ慰めるだけじゃなくてあえて、厳しいことを言ってくれたり。
大貴のおかげで今を生きてられると言っても過言ではない。それぐらい、本当にお世話になってきた。
だから私がそんな大貴からの結婚の申し出に断れるはずもなく、泣いてオッケーした。
「はい、こんな私でよければこれからもよろしくお願いします。」
「良かった〜、めっちゃ緊張した!」
断るわけないのに。
本当にすごく安心した、力の抜けた顔をして大貴は笑う。
「これからも迷惑かけるかもしれない。でも、一緒に幸せになりたい。大貴と一緒に。」
改めてそういうと、大貴は柄にもなく顔を真っ赤にして早口で言う。
「初めて出会った時からずっとずっと、好きで一目惚れだったし、正直運命の赤い糸で繋がってると思うんだ。
だからどんなことがあっても2人で乗り越えていこう。
沙耶のことを愛してます。」
うぅー、恥ずかしい!嬉しいけど、何倍も恥ずかしい!
嬉しい、うれしいけど・・・・・・・・。
その後は2人真っ赤な顔してケーキを食べた。
新しい関係になった2人。
これからも沢山大変なことが待っているだろう。
でも、この人とならどんな辛いことでも乗り越えていける。
また、これからも大貴と幸せを築いていけますように。
そう願って。
END
完結です!
さすがに、大貴のあの言葉には書いてて恥ずかしくなりました!うぁー!!(赤面///)
運命の赤い糸で繋がっている人、みなさんはいますか?
恥ずかしいけど、大貴が言ったような言葉、一度は言われてみたいです・・・・・・。
読んでくれた人ありがとうございました。
入道雲
入道雲って、もくもくしてて見てて不思議な気分になるよね。
いろんな形に変えられて、いいな。
私も器用にいろんな姿になりたいな。
夏
夏は暑すぎ!!
汗でベタベタして汗臭いし、もう嫌になっちゃう!
早く冬になんないかなー
そして、夏にある期末テストよ〜
早く、終わってくれ〜!
ここではないどこか
たまに、ここでない誰もいない楽な空間に逃げてしまいたくなる。
気を遣わないでいい、誰からも何も言われない静かな世界。
苦しい。辛い。
消えたくなる。
でも、死ぬことだけは絶対ダメだから。
せめて明日が今日より楽しい1日になるように祈って過ごす。