3/16/2023, 3:19:51 PM
怖がり
いつも通り
口をついて出る謝罪の言葉
責めないで。
先回りして顔色を伺う
しらみ潰しに落ち度を消して
「俺のせいじゃない」
逃げの姿勢を取り繕う
何も言えずに黙り込んで
ついに見つかってしまった
ついに悟られてしまった
「この程度?」
「ごめんなさい」
......!
背中に服が張り付く、嫌な感覚で目が覚めた
またあの夢だ。
今日も変わらず、怯えて生きていく。
3/12/2023, 12:01:33 PM
もっと知りたい
帰り際の駅には、私たち以外誰もいない。
私は2人だけの空間が嬉しくて、高揚感を隠しながら話しかけた。
「お腹すいた、今日忙しくてお昼食べられなかったんだよね」
ね、教えて、何がすき?
そうなんだ、たこ焼きと、レモンティーか。
レモンティー、私も好き。
ちょっと甘酸っぱくて、爽やかな後味で。
最近レモンの飲み物専門のお店見つけたんだ。
今度一緒に行ってみる?
土曜日開いてるんだ!私もその日はお休みだよ。
改札前に10時とかどう?
ちょうどいい?よかった!
あ、電車来たね
じゃあ、またね。
3/12/2023, 1:10:56 AM
平穏な日常
喉から手が出るほど欲しくて
得た瞬間に手放してしまう
味気ないのかもしれない
今の混沌が自分に色をつけていて
もし揺れ動かない安寧に身を置いたら
きっと私は無色な抜け殻になってしまう。
3/10/2023, 12:36:40 PM
愛と平和
ただ祈るだけ
ただ願うだけ
それだけじゃ心許ないから
もっと早く
もっと幸せになれるように
もっと早く叶うように
自分ができる
最大の心遣いを。
3/7/2023, 1:44:25 PM
月夜
ぼた、と垂れたのは
もう白になることは叶わないような
黒の手前で踏みとどまった藍色
頭ではわかっていた
いくら綴ったところで
あなたは救えないこと
この色は書き殴ることさえ諦めさせた
もう一滴も残っていない空瓶
薄汚れたラベルに記された
インクの名前は。