アクリル

Open App
12/7/2022, 3:11:54 PM

部屋の片隅で


四肢を投げ出して、天井を見ていた

捨て損ねたゴミ袋 溜まった洗濯物

分刻みで設定したアラームも
スヌーズのまま止まらない

全て無視して 震える手で
耳を塞いで蹲っていた

こうしている間にも
周りは生き抜いている
社会は動いている

みんな、生きているのに

私だけがゾンビみたいだ
生きてるなんて思えないや


西日が刺してきた
また生き延びてしまった。

12/6/2022, 11:45:57 AM

逆さま


吊られている
視界が欠けていく

忘れていたはずの光景が噴出する
あの日の、あの場所の...

あの子の顔と
あいつらの声

こんな終わり方
心地良いとは言えないな

誰だろうか?
この方法が適切だなんて
真っ赤な嘘をついたのは。

これじゃあきっと
あの子のもとへは逝けないな



12/5/2022, 1:28:32 PM

眠れないほど


「あとでかけ直すね」


互いの気遣いと
鵜呑みにできない期待

窓辺であなたの声を待つ 
悠長に寝転んでなどいられない


「ごめんね、遅くなっちゃった」


あなたは朝に怯えている
説明のつかない苦痛は
私に押し付けて?

あなたの夜が明けるまで
私が守るから。


「いつもありがとう」


泣かないで。隠せてない。

安心して。
大丈夫だから。

12/4/2022, 11:06:04 AM

夢と現実


綺麗事にまみれた思考が
至らない脳に溜まっていく

美しい生き様に憧れて
決して届かないその理想に

ずっと縛られている

思わず遠い目になって
散らかった空き缶を見つめる

そんな日々に飽きていく。



12/3/2022, 10:54:12 AM

さよならは言わないで



まるで何かの用事を思い出すように
想いを告げてきた君が

どこか物憂げだったのは

僕が全てを諦めていて

叶った矢先には去っていくと

どこかで察していたからなの?

Next