あのね、実を言うとそこまで柿は好きじゃないんだ。おにぎりの方がよかった。
一生懸命猿と交渉するのを見て言い出せなかった。
でも言っとけばよかった。

おにぎりも柿も両方独り占めだと思っていたけど、柿の種から実がなるまで８年かかると知って愕然とした。
あの時おにぎりと蟹汁にでもしとけばよかった。
(言い出せなかった「」)

サルカニ合戦のオマージュ、両者の思惑。

どうしよう、本当はダメなのに。
あぁ、あの人の後を追わないで。
いや、ダメダメ。
王子様が求めた相手よ?
追わないで。
でも私は侍女。ただの侍女。
こっそり王子様に恋しただけの一般市民なのよ。
王子様、ガラスの靴なんて捨てて私を。
あぁ、ダメダメ。
あぁ、王子様。
(secret love)

シンデレラを追う王子様の侍女の感情。

「昨日は雪女の物語だったから、次のページの物語読んで」
と寝る前の読み聞かせの本を渡される。
「はいはい、それじゃ読むよ」
と本を開きページをめくる。
「むかしむかし…」
(すゃぁ…)
「早いっ」
(ページをめくる)

早すぎる寝付きで読み聞かせ出来ませんでした。

「そういえば今年、花火もしてないし海にも行ってない」
「ずっと冷凍庫のバイトしてたもんね。今から行く?」
「行くっ!!」

冷房要らずの車に乗って夏の忘れ物を探しに夜中のドライブです。
途中で花火とライターを買って行きましょう。
(夏の忘れ物を探しに)

雪女のオマージュ、冷房要らずの車いいなぁ

8月31日、午後5時までに要求した5つの宝を差し出せ!間に合わなかった場合ここの爺婆がどうなっても知らないぞ!!妾からの要求はそれだけだ!!

えらいことになったもんじゃ。
月の使者と謳ってあんな善人の見本のような爺婆様につけいって。
早よ5つの宝とやらを。
急げ急げ。
帝にも伝を走らせろ。
(8月31日、午後5時)

かぐや姫のオマージュ、かぐや姫様?じゃないっ!!