沙布

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5/26/2025, 10:12:52 AM

初めて君の名前を呼んだ日の事を、
今でも覚えている。
その時私はとても緊張していて、
心臓がバクバクしてたんだ。
この音が君に聞こえちゃうんじゃないか、って
そういう恥ずかしさもあって。

自転車を押しながら前を歩く君に、
情けない声で名前を呼んだら、
君は、振り向かずに、返事の代わりに
右手を上げてくれたよね。

横を向いて、顔を隠す仕草をした君が、
とても愛おしくて。

それから、私の名前を呼んでくれた。
今でも、覚えてる。
だって、大好きな君の名前を呼んだ日だから。

「君の名前を呼んだ日」

5/25/2025, 12:54:33 PM

暗い部屋の中、ベッドに潜り込み、耳を澄ます。
しとしとと、少し雨音が聞こえる。
雨は、嫌いだ。いつも頭が痛くなる。
だけど、今日の雨は違った。
まるで、泣きたくても泣けない私の代わりに
泣いてくれてるみたい。
そんな雨音だ。
目を瞑る。私はやさしい雨音に、心を委ねた。

「やさしい雨音」

5/23/2025, 4:51:28 PM

辛辣な一言や、嫌味や皮肉。
そして時には暴言、暴力。
私が受けた痛みの布で柔らかく
そっと包み込んで、
苦しんでいるあなたに届け。
本当はあなたも辛いの、知ってるよ。
だから、いっときの感情に負けないで。
私も頑張るから。
どうしても、貴方の事が好きなんです。

「そっと包み込んで」

2/22/2025, 10:45:23 AM

いつか、君は言ってた。
もう一度、虹が見たいと。
僕も君に虹を見せたい。

ああ、神様、僕の代わりに、
あの子にどうか虹を見させてあげて下さい。
例え、僕があの子の代わりに、
黒一色しか見えなくなったとしても。

「君と見た虹」

1/30/2025, 12:22:35 PM

私の心の中には、「キミ」が居る。
その「キミ」は、君自身と私が離れている時に、私の中へ顔を出す。

君は何してるだろうか、そう考えると、
私の中の「キミ」が動き出す。

キミと君は同じだけど、でもちょっと違う。
君は、実在する1人の人間で、
「キミ」は、私が想像している君なんだ。

「キミ」がいる時に安心する時もあるし、
「キミ」がいるから不安になったり、イライラしてしまうこともある。

「私は、どちらの貴方も好きだ。」
君に伝えるには、唐突だろう。
だから、心の中でそっと「キミ」に伝える。


そのことを「まだ知らない君」は、一体何を思うだろう。


「まだ知らない君」

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