私のひそかな想いを貴方は気づいていないでしょう
頭の中は貴方でいっぱい
貴方が私に視線を向ける度、私の胸は締め付けられる
息が苦しくて、顔があつくなっていくのがわかるの
貴方が笑うと世界が明るくなっていくみたい
貴方には気づいてほしくない
私が貴方を想う度、嫉妬と焦りに襲われる
きっと、私の片思い
私は奇跡を願っている
だから貴方は魔法を解いて
私を解放して欲しいの
今日は冬晴れ
少し寒いけどすごく眩しい
息は白く、降ってくる雪も白い
私の心も真っ白で何も考えられない
ただ一つだけわかるのは
私の周りには優しい人がいないって事だけ
私は静かな世界に取り残されたみたい
時間が経つにつれ
私の心も体も凍っていくの
"心から愛してる。俺と結婚してください"
その日、私達は静かなレストランに来ていた
ディナーを食べ終わると、跪く彼
手には高級感漂う紅色の小さな箱
そして、私はプロポーズされた
涙が出るほど嬉しかった
私は承諾して彼を思い切り抱きしめた
彼も嬉しそうに抱きしめ返してくれた
大切な思い出
思い出すだけでも涙が出ちゃう
…今日は娘の結婚式
彼は少し寂しそうに嬉しそうに涙を流していた
私は美しい娘を見て、誇らしくて嬉しくて涙が溢れた
キキーッッ
車のブレーキ音とぶつかった鈍い音
雨の日、夜道を彷徨いながら
美しい毛並みの白い子猫
車に轢かれそうで咄嗟に走り出したけど
とっても小さい子猫だったから
すり抜けられたかもしれない
けど後悔はしてない
私に心配そうに擦り寄ってくれる子猫が
愛おしくて、悲しくかったから
私が恋してることは意味がないことなの?
政略結婚を望まれたって私は違う人に恋をする
だって、運命的な結婚の方が美しいでしょう?
私が手を伸ばす先には政略結婚はない
運命的な恋がしたい
誰に嫌われても気にしないほど
熱い恋がしたい
待ち焦がれてるのに
私の運命の人は
来てくれない