3/25/2024, 9:35:10 AM
私の心はいつも雨が降っている。
大粒の雨がドシャドシャと降ることもあれば、静かにシトシトと降ることもあるのです。
けれど、いつも雨が降り止むことはありませんでした。
晴れやかに笑う誰かを見ると、どうしてそんなにしあわそうなの、って嫉妬して
もっと強く雨が降ってくるものですから、私はどうしたらいいのかわからなくって、傘もさせないまま蹲るしかしなかったのです。
ある時、雨は雪になりました。
真っ暗闇のなか、白い雪が轟々と吹雪いて私の頬を切り裂きました。
どうしてこんなに辛いの どうしてこんな思いをしないといけないの。私なんて死んでしまえと思いながら眠る日が続いて、何もかもが憎くって、私の心はもうボロボロに砕けてしまっていました。
いつも思考を駆け巡るのは、晴れだった昔のことばかり。雪の今も、少し前の雨も、見たくなかったのです。
周りばかり晴れの日で、私にはその日は来ないのだと思っていたら、その日は突然来ました。
ふと、思い立ったことだったのに、それが私の心を晴らした。
ただの思いつきが一気に私の心を整理して、雲の切れ目から光が差したのです。
怖いことも悲しいことも全て、飲み込んでいかなければいけなかったのに、私はずっと目を逸らし続けてきました。愚かだったでしょうね。惨めだったでしょうね。
でも私は、その全てが無駄だったとは思わないのです。
寒い日々が続いたから、太陽の温もりに幸せを感じられるのですから。
この先も不安や恐怖が付き纏うだろうけれど、
少しだけ、たった一欠片でも生きた理由を見つけられるように、私は今日も水溜りを踏み越えて進むのです。