僕と一緒に、別の世界に転送してください。

あなたが去って行ったこの街は、今日も人も街も忙しなく動いている。
あなたの残した物語は、この街や人にどれだけの意味を残して行ったのか、あなたは知らないだろう。
だけど、この街も人もいつかは、あなたの事を忘れるだろう。
あなたがいないこの街から、抜け出せない日々を送るのが辛い。
去っていく物語ではなく、まだ続く物語を見せて欲しかった。
中途半端に、勝手に終らせないで欲しかった。
許せないよ。

この街に、また帰って来てくれるのだろうか。

約２年間居たこの街から去って行ってからも、何もなかったように街も人も動いている。
存在自体を知らなかったり、去って行った事すら知らない人の方が多いかもしれない。
最後の別れの挨拶さえも、拒んで去って行ったのは、もうこの街に帰って来ないつもりだったから？
ずっと、この街に居てくれなくても良かったんだ。
渡り鳥のように、数年に一度でいいからこの街に帰って来て欲しかった。
会いたかった。
もう、会えないんだろ…きっと。
許せないよ。

当時、付き合っていた彼氏が車で流していたっけ。
若かりし頃、本当にココロオドってた。
現在、車で流れるアニソン。
違う意味で、ココロオドルは。

人生は一度きりだ。

蝶の様に、美しく大空を羽ばたき
花の様に、可憐に枚散る

今からでも人生、やり直せるだろうか。