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9/5/2024, 12:58:20 AM

これをきらめきと呼んでいいのか定かではないが
たまに目の中でパアンと弾ける強い光が見える。
初めて自分の身に起こったときはまだ十代半ばの頃で
驚いて身構えたのを覚えている。
目を開けてても閉じてても起こる。
3回程その光を見てから眼科に診てもらったら
これは眼じゃなくて脳の方だと言われた。
脳神経外科では脳に異常はない、他に原因があると言われ
循環器科では血圧が高過ぎるからだろうとのことだった。
まあ医者もタダで診てくれる訳ではないし
痛くて辛すぎるとか生活に支障があるでもなし。
正解が出ないならこれ以上は無駄銭だと思い
この光を甘んじて受け入れ今に至っている。

はじめは点だった光も、どんどん横に長くなり
いつの間にか目の中真横一直線の光に成長した。
長年見てると愛着も湧くもので
お、相変わらず綺麗な光だなと少し楽しみにしてる自分がいる。
まだ機会には恵まれていないが
これが起こってる瞬間、鏡を見ていたら
少女漫画のようなキラキラおめめになってたりして。

(きらめき)

9/4/2024, 7:52:55 AM

ウチの父は台所仕事は全くしないが
掃除、洗濯は積極的に行っている。
それはとてもありがたいし助かるのだが
たまに私が洗濯物を干す作業をするとダメ出しがくる。
枠のハンガーに干した洗濯物が左右傾いてると指摘があるのだ。
正直枠が傾いてようが洗濯ばさみが落ちて足りなくなってようが
乾きゃいいじゃんと思うのだが…
ピッタリ地面と平行じゃないと、どうもダメらしい。
自分で干す時もたまに何度も入れかえ入れかえ
まっすぐ平行になるまでやり直している。
また、洗濯ばさみが1つでも取れたら即座に
新しい洗濯ばさみを付け替えている。

…ま、私にとって些細以下でも
父にとっては最重要項目なのであろう。
ムッキー!は抑えて
しおしおと洗濯物を干し直している。

(些細なことでも)

9/3/2024, 2:33:46 AM

なんて鬱陶しいんでしょ心の灯火。
指針になりましょう?すがったらどうです?
心を許せばどうせ私はまた闇夜にこぼれ落ちる。

落ちた闇夜にまた心の灯火らしきもの。
もういいから!もうウンザリ!
じっとしてるなら
あんたなんかいらないから。

心の灯火に背を向ける。
ほら目が慣れてきた。
ここにいる。もう知らない。
もうこれ以上わたしの心を動かすな!

(心の灯火)

9/2/2024, 8:31:09 AM

私は棒人間勇者LINE子。冒険の旅に出てまーす。
私の特技は開けないこと。
ありとあらゆる扉を開けずに済むの。
この平面の体のおかげでわずかな隙間さえあれば
通り抜けてしまえるの。ホッホッホ!
牢屋なんか楽勝過ぎて物足りないわ。
これがいつでも鍵を手に入れないと先へ進めないという
残念ストレスの冒険者にとって、どれだけの有利になることか
計り知れないことこの上ないのはご承知でしょう。
というわけで、今日も楽しく冒険しちゃってまーす。
あ、宝箱。まあこれも開けなくても手を入れて
だいたい中身が何か分かっちゃうんだから…

キャーー!手、手!手を持っていかれた!!
人喰い箱だった。

(開けないLINE)

9/1/2024, 7:28:03 AM

「おーい、そこの僕ー?メルシーボークー?なんちて」
「なんなんですか、あなたは」
「なんか辛そうだから、助けてあげようと思って」
「はぁー。不完全な僕は落ち込んでるんですよ」
「何で?」
「完全じゃないからです。」
「ふーん、じゃーねー」
「待て待て待て、助けてくれるんじゃなかったの?」
「そうだった。」
「もう、逃げてもいいよ。期待してないから」
「ふふ、完全は常に膨張してるんだよ、完全に到達したとしても
同時に、完全から足りない不完全になってしまうんだ。」
「え、何?完全て膨張するの?」
「知らない」
「オイ!」
「舌先三寸で完全を目指す理由が無くなれば、助かるかと思って」
「はぁ。…そうかそうか、ありがとな」
「お、僕クンは助かったのか?いい顔になったな。
よかったよかった、じゃーねー」
・・・
「まあ、僕は不完全だが落ち込むほどのことではないのかもな。
それにしても、あいつの世の中の舐めップリは完全だ」

(不完全な僕)

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