誰かに話しかけられると
それまでの思考がどこかへ行ってしまう。
2つの事は同時に出来ないのだ
不器用ですから。
いつも、いつもじゃないよ。
このアプリでポチポチやってるときは
一人でいたい。
(だから、一人でいたい。)
同じの団地に2コ下の女の子がいた。
その子がまだ小学校上がってなかった頃の話。
団地の前の道路でしゃがみこんでいた彼女は
階段を降りて外に出てきた私に急に近づいてきて
「蟻捕まえること出来る?」と聞いてきた。
どんくさい私にワラワラ動く生き物を捕まえる自信はなく
出来ないと答えると
「私は出来るよ」と嬉しそうに笑った。
見ててと言うので仕方なく、と言うか正直悔しかったので
本当に捕まえられるのか見ていることにした。
ほどなく蟻を見つけた彼女は
「見てて!見てて!」
と大声で叫ぶ。見てるよと近づいた私に笑顔を向けた彼女は
おもむろに蟻に向かって手を振り下ろした。
バン!ぷちっ──
潰れた蟻をつまみ上げ、彼女は嬉しそうに笑った。
勝手に生け捕りと思っていた私は数秒凍りついたが
澄んだ瞳でこちらを伺う彼女に向かって
何とか持ち直し「スゴいね」と笑顔を返した。
(澄んだ瞳)
ウチの団地はもともと山の上に建てたから
水の害は心配ない。
そしてまあ、ご多分に洩れず鉄筋コンクリートだから
狼が頑張って吹いてもビクともしない。
嵐が来ようとも百人乗っても大丈夫。
問題はいざという時にウチに居るかどうかである。
(嵐が来ようとも)
お祭りって神様や仏様とかの為にやるんだよね。
なんか奇抜なお祭りって結構多くない?
内輪で楽しんでるっていうか
寧ろ悪ふざけとしか思えないようなのとか。
度が過ぎて、たまに死人が出たりするのあるよね。
神様やらが「え、これ自分の為にやってるの?マジ?」
って置いてきぼりになってなきゃいいけど。
ってか、引くよねこれって祭りよくあるよね。
意味分からな過ぎて。
なんか人間が集まってて楽しそうだから、よく分かんないけど
ま、いいかって喜んでくれてんならいいけどね。
(お祭り)
迷い、悩みを抱え
押し潰されそうな私は
部屋の隅でうずくまっていた。
その時、眩しい光とともに
私の目の前に
気高くも美しい人が現れ、そしてこう言った。
「私は神です」
・・・
迷わず目の前の不法侵入者を通報した。
(神様が舞い降りてきて、こう言った。)