今日はプラごみの日。
収集所まで捨てに外に出ると
既に日差しが激強で、無防備な腕が
ジリッと音をたてた気がした。
暑い…
おあ、ミミズが干からびてる、なーむー。
ひっ!デッカイ蜂が…よろよろ歩いている。
ここは地獄か?
やっとこさプラごみを置いてウチへ戻る階段の踊り場。
降りてきた上の階の人と挨拶をする。
「おはようございます。…!!」
帽子、サングラス、マスク、手袋
長袖、長ズボン、上から下まで黒ずくめ。
二度見してしまった。
「おはよう、今日も暑いわね」
そりゃ暑いでしょう。
お日様アレルギーだろうか?
絶対日焼けしないマンか?
地獄で更に責め苦の上乗せとは
確定出来ないが、おそらく上の上の階のおばさんマジスゲー。
(日差し)
小2の頃には既に学校に遅刻ギリセーフで駆け込むことが
日課になっていた私。ウチから小学校まで7分の距離を
いかに縮めるかに身命を賭していた。
と言うわけで玄関でて、いきなり猛ダッシュなのだが
通学路をショートカットして走り抜ける団地群の
北側を通ると和室の窓からいつも
全力疾走するこちらを見ている人がいた。
こちとら必死で走ってるし、既に近眼だった私には
ボンヤリとしか見えないのだが、朝必ずいた。
まあ帰りはちゃんと通学路を守って帰ってたので通らんから
昼も夜も窓から覗いているかは知らんのだが。
それがある日パッタリいなくなった。
数日気にして見てみたり、この私が朝5分早く出てその窓の下で
待ってみたりしたのだが、和室の窓は空っぽだった。
だいぶ後から聞いた話だが、そのウチには夫婦と子供二人と
おばあちゃんが住んでたそうだが、旦那さんが亡くなってすぐ
おばあちゃんだけが引っ越したそうだ。
そのおばあちゃん…だったのかな?
遅刻ギリで走るアホな小学生を窓越しに見て
笑ってくれていたのならいいのだけど。
(窓越しに見えるのは)
小指に結んであった赤い糸。
手繰って手繰って手繰ったら
糸の端が現れた。
最初からいなかったのか、それとも
切ってどこかへ行ったのか。
この糸から去っていった人がもしもいたなら
君よ、君と私、結ばれずとも世界のどこかで各々が
快く生を全う出来ていたら幸いだ。
(赤い糸)
入道雲、じっくり眺めると、妙に立体感があるな。
子供の頃デッカイプールの施設に連れてってもらった時
5メートルの飛び込み台に頑張ってよじ登り
手を目一杯バタつかせて足から飛び込んだ。
子供心にひょっとしたら飛べるかもしれないと思っていたが
ま、足からドボン!と水に墜落した。
そしたら遠くから監視員が突進してきて大目玉を食った。
飛び込み台に年齢制限があったらしい。
素直に謝った私に監視員さんが怖くなかったの?と聞いてきた。
台から飛び込む時も落ちてる最中もずっと空を見ていた私は
怖いという感情が起こらなかったようだ。
あの時の空もモコモコと力強い入道雲がビッシリだったな。
入道雲を見ると、飛べるようになりたいと願ってた
恐れ知らずの子供が自分の中にいたことを思い出す。
(入道雲)
私は夏が嫌いです。なぜなら暑いから。
暑くなると、寒がりの父がクーラーを嫌がり
それでもなんとか説得してクーラーにしてもらうと
イライラしだし話しかけても怒鳴ったり無視したり
今何度だ!と何度も室温計をチェックさせられたりと
俄然ウチの中の空気が悪くなります。
その上いつの間にか29℃に温度設定を変えて
リモコンをずっと握っちゃってます。
厚着して毛布かけてクーラーをいちいち睨み付ける。
夏にクーラーで下がった室温よりはるかに寒い冬だって
そんな格好してないだろうよ。
ま、何を言っても「嫌なら出てけ」なので
家にいる時は自分なりの熱中症対策をしてます。
母か私が熱中症で死ねば少しは考えを変えるかな?
変えないだろうな。
男は台所に入らないと言って、夕飯の支度が整うまで
寒い寒いと座椅子に座ってテレビを見ている父。
ああ、冬が待ち遠しい。
(夏)