眠ろうと目をつむり、横になってから数分たったのか
心臓のドドドドが始まった。
この上なく安静な状態なのにまるで全力疾走した後のよう。
時計に目をやる。蛍光塗料のボンヤリ光る秒針。
耳に聞こえる心音で10秒間に27回、28回?
早くてカウント出来ない。
苦しい、心臓が口から出てきそう。
そんなことあり得ないが、そんな感じ。
仰向けより横向いてた方が楽なので転がる。
あーあ、まいったまいった隣の神社。
治まってもしばらくスゴい疲労感で寝付けない。
とりあえず暴れる心臓をなでてやろう。
はい、ねんねんよ。おころりよ。
小学校3年生の時の担任の先生は体育の授業に
皆の前でラジオ体操すると、必ず笑いをとっていた。
手先を柔らかく大きく動かし、優雅にジャンプし
まるで踊るようなラジオ体操だった。
思い出して再現してみたが結構しんどい、これ。
カッコウ即死
あの崖から突き落とされた
カッコウ即死
背中押され突き落とされた
落ちていくとき
振り返ったの
あれはあの時の
オオヨシキリだったのかしら
カッコウ即死
翼なくし飛べなくなってた
カッコウ即死
このままでも死んでたのよ
許せなかったのね
分かるわ 分かるわ
あれはどの時の
オオヨシキリだったのかしら
カッコウ即死
フフフン ハハハン
カッコー
私の携帯電話にもともと入っていた、ボサノバなメロディを
目覚ましにしてたら、そのうち歌詞を付けてました。
爽やかな曲になにやってんだか、しかも2番まで…
今年のお正月の数日前、姉がおせちセットを送ってきてくれた。
箱を開けると密閉された袋に量は少ないが
結構な種類のおせちネタが一袋一袋入っている。
奮発してくれたのだろう。殻に入ったアワビがあった。
母がお重の真ん中に飾ると豪華なおせちになった。
松の内が過ぎ、台所にポツンと置き去りにされた
アワビの貝殻を見かけた。母のことだ、何かに使う気だろう。
キレイに洗って乾かしてあった。
そして次の日、シンクの縁にアワビの貝殻が置いてあり
その中に白く透き通った高級そうな石鹸が入っていた。
あら、オシャレ。横に並んだ穴から水も出るし。
ただ、シンクが傷むのを気にしたのか
キッチンペーパーが敷いてあるのが母らしくて笑った。
今日は可燃ごみの日。週2日、(火)4日分(金)3日分。
火曜日はただでさえ1日多いのに
何を思ったか日曜に部屋の掃除をしたもんだから
ごみ袋は既にパンパン。
そこに各所ゴミ箱から集めたごみを更に詰め込み~~
~たいが入らない。新しい袋を追加する選択肢は無い。入れる!
これでもかとばかりに圧をかける~~~~~。
ごみが融合を起こしたのか、なんとか破裂は免れる。
しまった、袋が縛れない。
チャレンジはするものの、物理的に不可能と悟り、ガムテする。
ヤバい、時間を食い過ぎた。収集所まで急げ!
収集車はまだだった。
カラス避け網を掛けながら辛勝を省みる。
ふと顔を上げると、頭から大量に滝のような汗が滴り
朝から猛暑を誇る太陽にきらめいた。
…いや、他にないの?「きらめき」。