些細なことって、主観だから
一人で完結することならいいけど
他者と共有する時は注意した方がいいよね。
またそんな些細なこといちいちって
言われそうだけどね。
まず心に闇があるのが前提ですね。
せっかくの心の灯火が昼行灯になってしまう。
いや、心に闇があるのは寧ろ普通で
闇がない方が闇が深い気もする。
ま、とりあえず
闇をパワーに変換したり、都合のいい逃げ場にしたりする
そういう余裕を失う前に、心の灯火は確保したいところ。
今のうちに探しとくかな。
あれ、そもそも心の灯火って何?
数年前、姉にLINEをやるよう滔々と勧められた。
世間一般がやってることはやるべきと言ってくれてるらしい。
友達なんてものが出来ちゃったりしたら、私もやるんだろうか。
とりあえず面倒くさいので断った。
「そういうの、やっとかないと後々困るよ」
姉よ、すまない。今まさにそれだ。
不完全な僕が目の前に現れた。
私に何か用?完全になる方法でも聞きたいのかな?
知らないよ、そんなもの。え、違う?
じゃ、完全じゃなくても大丈夫って言って欲しいの?
私の言葉なんか何の担保にもなりゃしないよ。え、違うの?
そうか、分かった。ま、そうかなと思ったけど。
完全から程遠い私の前なら自分のがマシって安堵出来る!
これも違うの?
ま、お座りよ。座るにちょうどいいブロック塀があるよ。
私もちょっと休みたかったのよ。ほれほれ。
まあなんだ、わざわざ「不完全」って銘打ってるってことは
自分の不完全さに思うところがあるってことだね。
完全はいいことだと思うよ。目指すのはいいことさね。
自分の為の目標にするならカッコいいことだけど
誰かの為ならオススメしないよ。やめたがいい。
誰かの期待を裏切っても、自分の為に生きるのさ。
だって自分の人生じゃん。
だいたい相手に完全を期待するやつは止め処ないよ。
完全になった瞬間から次の完全を提示してくるよ。
満足なんかしやしないからね、アイツら。
だから…、あれ?
不完全な僕はいなくなった。
ま、シラフの人間にくだを巻かれりゃね。
叔母さんが昔、海外旅行に行って買った香水を母に寄越した。
母が手首の裏に付けたのを嗅がしてくれたが
匂い云々以前に、そのキツい香りでむせてしまった。
母も余り好みではなかったようで、さてどうしようとなり
結局見た目のよさで、トイレの窓辺に飾っとくことになった。
恐るべきことに、ただそこにいるだけで匂いを放ち
芳香剤的な役割を担っているようだった。
それから半年以上経ったある日、兄夫婦が家に来た。
車で2時間以上かかる距離の為、着くなり二人とも
トイレに行った。
その後しばらくしてから私もトイレに入った。
いや、トイレの扉を開けた瞬間
「ガハッ!ゲヘッ!ゴホッ!」
兄も義姉も消臭剤と思い、大量に撒いたらしい。
トイレに飾られたのが余程不本意だったのか…
半年以上も経って、香水から恐るべき報復を受けた。