6/29/2025, 10:13:49 AM
浴室の電気を消して湯に浸かる。
水面のすれすれに右手の甲を持ってきて、
じっと青白い血管を見つめる。
すり窓からぼんやり光が差してくるが、
浴槽は暗く深い。
6/28/2025, 11:38:04 AM
午後3時、目が覚める。
カピカピに渇いた口を潤したい欲求に駆られる。
洗面台へ向かう。
中腰になって鏡の中の自分をぐっと覗き込む。
その顔には油味があった。
6/27/2025, 11:56:28 AM
梅雨が明けた。
例年に無いほど早い梅雨明けだ。
今日は定期テスト最終日。
友人と前から約束していた映画を見に行く日だ。
学校が終わり自転車で映画館に向かう。
ぎらぎらと照りつける中、友人の白い背中を追って
ペダルをどんどん漕いでゆく。
こんなに暑いにも関わらず、友人が
長シャツを着ているのに少しニヤけた。
多分、これは今まで有りそうで無かった、
まだ見ぬ世界なのだろう。
6/26/2025, 11:57:26 AM
孤独死がテーマのドラマを観ると、
自分も他人事ではないなと感じる。
最後の瞬間、同じ空間に誰かがいるだろうか。
喉がぐぅと鳴った。
6/25/2025, 10:40:16 AM
机の中にコンビニのお箸の袋が入っていた。
さらにその中に爪楊枝が一本。
人差し指と中指でそれをひょいと挟み、
器用に取り出してみせた。
ゴミ箱の前に来てふと思う、
分別しなきゃ。