バイトを終えて帰ってきたら
こんな時間なのに
キッチンの電気がついていたので
ははあ?と、ドアノブをひねると
鍵が開けっ放しになっていた。
そうだろう、そうだろうね、と思った
不用心だな
と、声に出すことはしなかったけれど
きっと夫はこども達を寝かしつけたまま
寝落ちてしまったのだろう
私の居ない家族の時間を想像して
少し微笑ましくなった
部屋に入ると
普段リュックに入れている
夫のパソコンが置かれていて
キッチンの電気も、鍵も、
単純に忘れていただけだと気づく
なあんだ
鍵は私がキチンとかけておいたし
電気も消しておいたよ
朝ごはんは、パンにしよう
─────── 真夜中 2024-05-17
こどもが熱を出せば
変わってあげたいと思うし
パートナーに対して
なるべく労りたいと思う
相手を思って気遣うことも
受け入れられなくったって
否定せずにいることも
沢山あるだろうけど
流石に、どれだけ愛があったって
できないことも沢山あるの
敢えて何、ということもない
─────── 愛があればなんでもできる? 2024-05-17
それが正解なのか間違いなのか
分からないまま
存在するはずのない
違う世界を選んだわたしを想像しては
この先も、色んなものを抱えて
生きていくのでしょう
カンパニュラを愛でながら
─────── 後悔 2024/05/16
わたしはどこへ行くのでしょう
生まれ育った場所を離れ
まだ見ぬ世界へ憧れ
いったいどこに根を下ろすのでしょう
そうしていつか
わたしも送り出すのでしょう
─────── 風に身をまかせ 2024-05-15
隣で、怪獣がなにやら唸りをあげている
わたしはどうしたってソレが気になって
明日がぼんやりとした1日になるのをわかっていながら
また、日の昇る時間までスマホを眺めてしまうのだ
怪獣が、静かになるのを待ちながら
─────── 失われた時間 2024-05-14