#37【お祭り】
日本各地には、さまざまなお祭りがあり
さまざまな躍りが踊られるが
私の地元の一番大きなお祭りでも
「ダンスコンテスト」「総踊り」と言う名の
ダンスタイムがある。
「ダンスコンテスト」は
友達や会社の仲間などで結成されたチームが
指定された曲に合わせて
好きに振り付けて、好きに踊る。
審査員は地元タレント(知らない)や
ダンススクールの先生(市内では有名)など。
市長は審査しない。一体どこで何をしているのか。
その後「総踊り」が始まる。
市の音頭が流れ
みんなが同じ振りで踊る。
…いやいや、その振りどこで習ったんだ。
それより、この曲聞いたこともない。
学校でも習わないのに、何故踊れるのだ。
そんなことをグルグル考えて油断をしていると
楽しげに躍りながら目の前を通りすぎて行く人。
市長…!ここに照準を合わせていたのか…!!
「飛び入り参加もOKですよー!」と
誰かが大声で声をかけてきた。
うるさいよ。
曲も躍りも知らないんだってば!!
#36【神様が舞い降りてきて、こう言った】
「明日のラッキーアイテムはドアラだよ」
#35【誰かのためになるならば】
誰かのためになるならば、と
行動できる人は
時に自分を犠牲にしてしまうから
私みたいに優しくないヤツが
バレないようにフォローしないと
崩れてしまいそうで心配になる。
私は「誰か」なんて
そんな不特定多数に優しくできない。
思いやれない。
薄情だと自分でも思うけれど
大切にしなきゃいけないものは
わかっているつもりだから
きみの、私の、重荷にならない程度に
今日も出来ることを、できる限りの精一杯で。
#34【鳥かご】
飛ぶ生き物は苦手だ。
怖い。
とりあえず、怖い。
教室の隅にいた文鳥すら
どうにも可愛いと思えない。
鳥かごから出てこないとわかっていても
どんなに可愛く「ちゅん♡」と言われても
怖いもんは怖い。
狭い金網に閉じ込められていることに
気づいているのか、いないのか。
気にする様子もなく愛想を振り撒く文鳥。
私にそんなことをしても無駄だ。
水も餌もあげられない。
どうしたって、お前が怖い。
#33【友情】
男女の友情は
どちらかに秘めた恋愛感情がある場合
または
恋愛を経た2人の間にしか存在しない。
…
いやいや、あいつに対して
恋愛感情はねぇわ。
じゃあこの関係の名前は何だ。
何だって言うんだよ。