遠くの空へ 4/12 (金).
友達がタヒんだらしい。
別に、どうでもよかった。そこまで仲良いわけじゃなかったし、
アイツのことよく知らなかったし、ただ1年間同じクラスだっただけ。
どうでもいい、どうでもいい。
ただ、あの時僕の趣味を否定してこなかっただけ。
あの時、周りのみんなと違ってありのままを肯定してくれただけ。
アイツのことなんて何も知らない。何も知らないのに、
どうして、もっと知ろうって考えられなかったんだろう。
一緒に帰ろうって誘わなかったんだろう。
なんで、素直にならなかったんだろう…。
遠くの空へ、気持ちを伝えることすら許されないノンフィクションの世界では
明日が無限ループしていく。
変わるきっかけをくれていたはずの
君のいない世界で
1つだけ 4/4 (木).
大人のことはよく分からない。子供を守ってくれたと思えば段々苦しめてくる。
子供のことだって分からない。無邪気で優しいと思えば、残酷な事をしてくる。
僕は、何一つわからない。君の気持ちも知らない。
君の好きなものも、何を楽しいと思うかも、苦手なものも、
何もかも知らない。それなのに、君は僕と笑ってくれる。
僕は君にどんな気持ちを抱いてるのか?
それすらもよく分からない。
けど、けど1つだけ、わかったことがあるんだ━━━━━━━━
愛と平和 3/10 (日).
愛が1番、平和を大切に。そう言われても、ピンとこない。
生きづらく汚らしく不平等で無愛な世界で、そんな言葉が響く人間、
数少ないだろう。いたところで、数少ないのだし、力にすらならない。
では、その「愛と平和」を掲げる者がいなくなったらどうだろうか。
全員が絶望を受け入れ、荒みきった世界に同意し、進んでゆく世界。
その方がスムーズに進むのは確かなのだろう。
だが、「人の心」が崩れてしまいそうな世界だった。
数少ない人が、私の心を支える一部。
たまにそんなことをふと考えるのも、平和への一歩なのかもしれない。
過ぎ去った日々 3/9 (土).
過ぎ去った日々は、もう戻せないし、復元もできない。なら、せめて形は残したくて。
お小遣いで買ったインスタントカメラ。日々の風景をパシャパシャと撮影していった。
セーブもロードも効かない世界では、せめてセーブデータくらいは眺めていたいから。
笑顔。学校。家族。花。絵。通学路。車。友達。たくさんを撮り溜めた。
幸せだった。
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友人が死んだ。カメラばかりいじってる奴だった。
ことあるごとにこちらにカメラを向けて、笑ってるやつだった。
いろんなものを撮っては俺に写真をくれた。そんなアイツが、交通事故で死んだ。
アイツのカメラ。人の私物の中身を勝手に見るのはよくないが、
好奇心が勝り、アイツの写真を見ることにした。
俺の写真。食べ物。風景。学校。道。車。そんな適当なものばかり。
写りもそこまでよくはない。ただ、俺の笑顔の写真が何枚も何枚もあった。
涙が溢れた。
「なんでおまえの写真は1個もないんだよ……っ」
絆 3/7 (木)
絆なんて 私の言葉1つで
千切れてしまう
そんな脆い絆なんか
絶対にいらない