Rii

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11/21/2025, 9:31:28 PM

 僕はある特技がある。
あまり人に堂々といえないことだ。
……それは、予知夢。
と言っても、ふわっとしたものが夢で見えるだけだが。

 初めてみたのは4歳。
ある夜、夢で小さな何かが僕に近寄ってきた。シルエットしか分からなかったのか、詳しくはおぼえていなかったらしい。それ以外は何も覚えていなかった。
そして、翌日。父が仕事帰りに子犬を拾ってきた。家の近くの電柱に置かれていたらしい。
その犬を手から放した瞬間、僕に向かって走ってきた。

 そう、これが僕が初めて見た予知夢である。
そしてそれから、もう15年が経とうとしていた。
あの拾った子犬は今でも一緒に暮らしている。だが、そろそろいいお年で弱ってきている。ここ最近、ずっと寝てばかりだ。

 話を戻そう。僕でも予知夢について考えて分かったことがある。発動条件があるのだ。
その条件は、家で寝ること。
学校で居眠りしたり、電車やバスでうたた寝しても見ることはないのだ。また最近、その予知夢もさらに見えづらい、見ないことが多くなってきた。見始めた頃は毎日みてたのに。今でもどうしてなのか、よく分からない。
  
 そしてその日の夜、シルエットが近寄り、一瞬にして暗闇になった。
 翌日、母が朝から大きな声で僕を呼んだ。飼っていた犬が亡くなったと。それから僕は予知夢を見なくなった。その瞬間、僕は悟った。これは僕だけの才能じゃあなかったんだって。
 






11/20/2025, 11:48:10 AM

白い紙をもらった。
真っ白な紙だ。
でも、周りが持っている紙は色がついているのが見える。
濃淡、色合わせさまざまだ。
自分ももう一度持っている紙を見る。
何も見えない。だが、不安はない。

ある人はパイロットに、ある人は漫画家に、ある人は役者になったそう。その人達の紙はどんな色だったのだろうか。でも、そこまで気にもならない。

今は自分の紙に色を塗ることで精一杯だから。だから、もう少し苦しもうと思う。たぶん、その時期が何かと楽しいと思うから。