そっけない態度も
興味のないふりも
身の丈に合わない
私の小さな 背伸び。
あなたは 穏やかな
おひさまみたい…
誰にだって優しくする
今だって
ほら…?
「可愛くねぇな」
そう 優しく笑って
私を抱きしめる。
「もう…やめてよ」
いつだって そう
あなたを独り占めしてたくて
私はいつも 逆さま…。
- 可愛くない… -
2人は きっと
長く居すぎたのかな。
僕は君の
君は僕の
知らないこと
何もないみたい…
そう思っていた
あの日の君が
僕の知らない顔して
涙を流すから
呼吸を忘れて
深い海に沈んでく
台所に残ったシミも
2人掛けソファの右側も
こんな日がくるなんて
知らずに笑っている2人の写真が…
泣かないで…
そう言って
思い出の中に
僕だけを取り残してくみたいだ…
- Be left behind... -
鼻の奥をツンとさす
冷たい風が
今年も この街に吹いた
長いような…
やっぱり少しだけ
どこか 短く感じた
暦のページに手をかける
1人で歩く街には
聴き慣れた音楽と
鮮やかなイルミネーションに
恋人達が優しく寄り添って
会いたい 気持ちが
足早に息をする。
人の群れをかき分けて
改札を駆け抜けて
君に会いにいく。
やっと会えたね…
冬のはじまりが
もっと 君を愛しくさせる。
- 冬の足音 -
終わらせないで…
そんなの たくさんある
今読んでる本
ずっと使ってる香水
毎回食べてるピザ
行きつけの小さなBAR
寒くなると羽織ってる
肌ざわりがいい
ニットのカーディガン
冬になると
少しだけ遠出をして
毎年 君と来ていた
なばなの里のイルミネーション
こんな風に交わす
何でもない会話も
今 一緒にいる
ただそれだけの時間…とかね。
- ただ それだけ… -
小さな頃から
耳が赤くなると
決まって
風邪をひいた…
そんな昔の記憶を
ふと 思い出して
私は この微熱に酔いしれる。
少しずつ
熱おびてく
この耳を
冬の風が冷して
心地がいい。
だけどね…
その柔らかくて低い声が
逞しくて 優しい
私を包み込む
その腕の温もりが
あなたの匂いが…
私にゆっくりと溶けて
副作用を残してく…
もう治ることも
冷めることも…
望まない。
幸せな微熱に
ずっと酔いしれる…。
- 微熱 -