お題 君と一緒に
これで何度目のリスタートになるのだろう。
編成を変えても上手くいかないし、リーダーを変えても微々たるものだから、これはもう僕の技量が少ないのだなと落胆するしかない。
リリース開始から今まで唯一続けられたスマホゲーム。
メダルもイベントごとに獲得して、上級加工も済ませたほど熱心にのめり込んでいる。もちろん、無課金だ。
だが、ここに来てイベントの難易度が上がってどうにもボスが倒せない。何回やっても、重量が大きすぎて火力が足りない。しかも、第3形態まであるのだから、正直参っている。
僕のキャラレベルはきちんと到達しているし、付属品もバッチリだ。バフ持ちも入れているのに最後の最後ですり抜けられてしまう。悔しさが募ってイライラが溜まり、スマホを雑破に投げやる。
本当はこんなことしたくないのに…と、編成画面を見つめ続けた。
リリース初期からずっと組み込んでいる先手型のおさげ彼女は、僕の一部だ。彼女がいなければ、次のキャラを配置できないほど、コストの回収に役立ってくれる。もちろん、付属品も付けて回収率を上げている。けれど、体力が他の先手型キャラよりも少ないのが問題で、今の対ボス編成には不利だからと待機してもらっているのだ。
ごめんね、、と呟いてまたスタートするけれど、配置ミスでまたリスタートになった。
やはり、コストが必要だ。しかも素早く。となると、やはり彼女しかいない。序盤で上手く変わることができれば、彼女の戦闘は免れるかもしれない。なにより、思入れのあるキャラだからこのイベントにも出陣させたかった。
君と一緒じゃなきゃ、クリアなんて言えないよな…
彼女をリーダーにしてボイスを聞く。
よし、じゃあ行くか!
戦闘開始をタップして、息を吸い込んだ。
お題 冬晴れ
冬日和
天を仰いで
まぶた伏す
珈琲片手に
ひと休みかな
お題 幸せとは
私にとって幸せとは、心から満たされる『好き』を感じた瞬間である。
私は何が好きなのだろう?と幾つも幾つも繰り返して、感覚だけを頼りに探し当てていく。
好きの根源は何か。
枝分かれのようにその先の果実をもぎ取って咀嚼していく。
そしていつの日か、全てを食べ尽くしてしまった後、残ったものだけを凝視し、思考を巡らせ、ようやくたどり着く。
根っこはこれだったのかと。だから、どれも似たような味がしたのだと。
真を見つけられた瞬間こそ、私にとっての幸せになる気がする。
他者から見た幸せの代表が、自分にとっては息苦しく感じたり、納得がいかなかったりすることもある。
たとえ、家族でさえも。
私の幸せは、私が決める。だから、見つけてやる。
いつまでも、探し求めていく。
お題 日の出
日の出の先輩って夜明けだよな、と思う。当たり前だけど。
地平線からじんわりと滲んでくる陽の輪郭は、焦ったくもあるけれど、私たちの心を徐々にあたたかくしてくれる。
眩しさに目を細めつつも、あったかいなぁと、声を漏らす。
まだ眠いなぁとうつらうつら、瞼が重たくなる。
陽の光を浴びると、体内時計がきちんと働くらしいんだけど、眠くてそれどころじゃないな、と、毎度のごとく思う。
私は、夜明けの空の方が好きだけどね。
お題 今年の抱負
今まで読んでこなかったエッセイや、詩集を読みたい。
もちろん、小説も。積読本もたくさんあるからそれを消費しつつになるけれど。
でも、他人の言葉からしか得られない"何か“を体感してみたいと思う。
こういう見方もあるのか、と。
この言葉は大切にしたい、と。
物語だけでは分からない、生の言葉を見たいと思う。
そして、生きるために必要な言葉たちを携えて、毎日を過ごしていきたい。
今年は去年よりも多くの言葉に出会いたい。