おやすみなさいと
打った文字を
送信を押さずに羊に揉まれる

おやすみなさいも
向こうからの寝っちゃったの？も

羊の群れには
届かないのさ


届かない……

愛を謳う曲ではないけれど

あなたから教えて貰えて
あなたとの思い出が詰まった曲だから

わたしにとっては
ラブソングなのです


ラブソング

まくらを濡らして
疲れて夢に落ちるあなた
なにもできないまま
そっとそばにいつづけた

どうかあなたの落ちる悲しい夜にも
あたたかなやさしい光がさしますように

ながいながい夜を
明けるまでそばにいますから



夜が明けた。

どこへ行こう

なんて選択肢も持てない毎日に
同じ時間に同じ場所で
毎日変わらない

どこにも逃げ出せないなら…
唯一の救いかもと思った選択肢

簡単に選べてしまう
最悪の選択肢

どうか、どこかへ
希望ある道が開けますように

まどろむわたしの耳元に
届けるつもりもないような
ちいさな甘い言葉がひとつ

だめだだめだ
届いてしまったあまいそれのせいで

とても今あなたと目を合わせられない
きっと見なくても分かる
わたしもあなたも火を灯した顔になってる


ささやき